ギャラクシー賞で評価された「落日のメガソーラー」
2025年10月18日、HTBが制作したドキュメンタリー「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」が、ギャラクシー賞2025年10月度月間賞を受賞しました。この番組は、再生可能エネルギーの推進が自然環境に与える影響について考える内容で、北海道東部に広がる釧路湿原周辺でのメガソーラー開発を取り上げました。
ギャラクシー賞とは
ギャラクシー賞は、日本の放送文化向上を目指して1963年に創設され、テレビ、ラジオ、CM、報道活動の四部門において優秀な番組や個人、団体を顕彰します。毎月行われる定例の選考会で「月間賞」が選ばれ、これが年間賞の入賞候補に繋がります。受賞の背景には、報道の質や内容が評価されるシステムがあるのです。
メガソーラー開発の影響
番組では、日本最大の湿原である釧路湿原周辺で相次ぐメガソーラーの建設について深堀りしました。開発が進む一方で、そこに生息する希少生物たちの生活環境が脅かされています。ヒアリングでは、メガソーラー開発が進むにつれて、いかに自然との共生が困難になっているかが露呈しました。
特に、講評では「釧路湿原での希少生物の生息調査が不十分なまま工事が進められている実態に驚かされる。しかも、これを止めるには法改正が必要だという。」と指摘されました。この現実を踏まえ、エネルギー問題や自然環境の保護がいかに両立し得るのか、視聴者に考えさせる重要なメッセージが込められています。
制作陣の声
番組のディレクターである高橋海斗は、「メガソーラーの問題は釧路湿原だけでなく、全国的に広がっている。再生可能エネルギーは将来世代のために不可欠だが、自然や希少生物との共存を具体的に考える必要がある」と述べています。一方、プロデューサーの及川大地は、「環境に優しいハズの再生可能エネルギーが、逆に自然環境を脅かしている現状を全国に伝えたい。この受賞が再エネの在り方を考えるきっかけとなれば幸い」と語っています。
視聴する方法
こちらの番組はYouTubeでも配信中です。札幌での放送を見逃した方も、ぜひリンクからご覧ください。
テレメンタリー2025「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」YouTube版
落日のメガソーラーの概要
- - 番組名: テレメンタリー2025「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」
- - 初回放送: 2025年10月18日(土) 深夜2時30分~3時00分
- - ナレーター: 小雪
- - 制作スタッフ: 映像撮影 本田海、編集 道垣内大樹
受賞を経て、多くの視聴者にこの重要な問題について考えてもらえる機会が生まれました。再生可能エネルギーの推進と自然保護の両立は、現代における大きな課題の一つです。