認知症を描いた絵本
2025-09-03 09:10:19

脳科学者が描く、認知症でも忘れない母の愛を描いた絵本

大人も共感する絵本『その人らしさ なくならない』



2025年9月3日に発売される絵本『その人らしさ なくならない』は、脳科学者である恩蔵絢子氏が自身の母親との実体験を元にした心温まる物語です。この絵本は、アルツハイマー型認知症を発症した母と、その娘である恩蔵氏の生活を描写。認知症がもたらすさまざまな変化の中でも「その人らしさ」が失われないという希望のメッセージを伝えます。日常生活のなかで、お母さんが料理の仕方を忘れたり、帰り道がわからなくなってしまうことへの不安や、できなくなったことによって心を閉ざしてしまう情景が描かれています。

認知症でも消えない感情



物語は、お母さんの視点と娘の視点が交互に描かれる形式。娘が優しく「だいじょうぶだよ、おかあさん」と声をかけるシーンは、読者に共感を呼び起こします。認知症の症状によっては、身近な人に対する愛情や感情が消えてしまうと思われるかもしれませんが、この絵本はその反対を示しています。お母さんが好きな花や歌、そして娘への愛情は、どんな状況になっても影響を与え続けるものであることを優しく教えてくれます。

脳科学と認知症



絵本の巻末には、恩蔵氏が脳科学者としての視点から認知症について解説した内容も収まっています。脳の記憶をつかさどる「海馬」の役割や、感情と記憶の関わりについても詳しく知ることができます。これにより、物語が伝えたいメッセージがより深く理解できるでしょう。認知症をテーマにした物語は多く存在しますが、本書は特に「その人らしさ」に焦点を当てることで、より多くの人々に共感を呼び起こす一冊になっています。

出版記念イベントの告知



本書の出版を記念して、朗読会や講演会、サイン会などのイベントが行われる予定です。特に「脳科学者・恩蔵絢子さんが語る、認知症とその人らしさ」というタイトルで、9月15日の祝日に開催される催しでは、恩蔵氏自身がこのテーマについて語ります。現地参加はもちろん、オンラインでの参加も可能なので、ぜひ多くの方々に参加していただきたいです。

絵本の魅力



絵本のイラストは、人気アニメーション作家の大谷たらふ氏が手がけています。彼の手によるイラストは、静かで優しい雰囲気を持ち、物語の深いメッセージをより一層引き立てています。子どもから大人まで、幅広い層の読者に愛される絵本となるでしょう。

この『その人らしさ なくならない』は、認知症に対する理解を深め、心温まるメッセージを届ける貴重な一冊です。ぜひ、多くの方々に手に取っていただき、共にこの物語の意義を感じてもらいたいと思います。


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