標野凪の新たな世界『21時の空洞の魚』
2026年4月1日、株式会社徳間書店より標野凪氏の新作『21時の空洞の魚』が発売されます。この作品は、ロングセラーシリーズ「喫茶ドードー」の著者として多くの読者に親しまれている標野凪が手掛けた24編のショートストーリーが収められています。静かな暮らしの中で、人々の心に寄り添う物語が展開され、各短編は「時」をテーマに独特の雰囲気を醸し出しています。
24のストーリーで描く「時」の流れ
本書に収められたストーリーは、心温まる瞬間を捉えた美しい短編です。例えば、「始発電車」では早朝の静けさの中、星の瞬く夜空を望む電車の旅が描かれ、日常の中に潜む夢のような世界が広がります。また、「正午の百日紅」では、母親と子どもたちの視点から見た昼下がりの情景が描写され、暖かい夏の陽射しと共に心を豊かにしてくれます。
他にも、「雪の降る街」や「公園の鳩」といった作品は、一見のんびりした日常の中に隠れた感動を呼び起こします。特に、夜と深夜の物語においては、心の奥深くに秘めた思いをそっと引き出してくれるように感じられます。全編を通して、時の流れや人の心の動きが丁寧に描かれており、読む者を優しく包み込むような感覚が魅力です。
作者の想い
標野凪氏は本書について「とき」をめぐるショートショートを書いたと語っています。読むことができるのは、まさにあなたの心のふるさと。日常生活の中で疲れたときやリラックスしたい瞬間に、心を落ち着ける手助けをしてくれる作品でしょう。
読者は、その夜の静けさの中、心の奥にひっそりと落ちている「とき」を思い返す時間を持つことができるはずです。これまでの作品同様に、作品を通して感じ取ることができる静けさとやすらぎが、心を満たしてくれることでしょう。
書誌情報と特典
本書は238ページの内容で、装画は竹田明日香が手掛けています。定価は1,980円(税別)で、ISBNは978-4-19-866154-0になります。また、特別に本書の一部が公開されており、読者は「11時――雑踏の墓地」を試し読むことができます。この機会にぜひ作品の雰囲気を感じ取ってみてください。
標野凪氏について
標野凪氏は、1968年に静岡県で生まれました。2019年に文壇デビューを果たし、「喫茶ドードー」シリーズを筆頭に、多くの作品を世に送り出しています。彼の作品は、やさしい語調で描かれる日常の中に潜む深い感動を呼び起こすものばかりです。
今後も、彼の作品には目が離せません。ぜひこの機会に『21時の空洞の魚』を手に取って、その世界に浸ってみてはいかがでしょうか。読後感は、穏やかで心が温まることでしょう。