あきんどスシローが富山県朝日町に寄付
株式会社FOOD & LIFE COMPANIESとその子会社であるあきんどスシローは、2024年9月に富山県朝日町へ企業版ふるさと納税を通じて寄付を行い、これに対して2025年4月4日に同町より感謝状を受け取ったことを発表しました。この寄付は地域の発展と水産業の振興を目指して実施されたもので、スシローの取り組みが注目を集めています。
寄付の背景と目的
F&LCは「変えよう、毎日の美味しさを。広めよう、世界に喜びを。」というビジョンを掲げており、お客さまに安全で美味しい食を届けるためには持続可能な取り組みが必要であると考えています。最近の海洋水産資源の減少を踏まえ、持続可能な水産物の調達が重要とされており、スシローは適正な天然魚の利用を大切にしつつ、養殖事業者との連携を強化しています。
2024年7月には、独自のウニ畜養技術を持つウニノミクス社との資本業務提携を締結。この提携により、ウニノミクス社が富山県朝日町に新たな畜養場を建設することが決まり、スシローはこのプロジェクトの一環として企業版ふるさと納税を通じた寄付を行ったのです。
スシローとウニノミクス社の連携
ウニノミクス社との提携により、F&LCは国産のウニを安定的に調達し、海洋資源の保全という二つの目的を同時に果たすことを目指しています。ウニノミクス社が2024年12月に建設する予定の畜養場は、2026年に稼働を開始し、そこで生産されるウニは主にスシローの店舗で提供されることになるでしょう。
また、2025年4月に開催予定の大阪・関西万博では「スシロー未来型万博店」において、ウニノミクス社のウニが初めて一般のお客様に販売される予定です。これは、スシローにとって新たなビジネスチャンスを拡大する重要なイベントとなるでしょう。
ウニノミクス社の取り組み
ウニノミクスグループは、磯焼け地域で捕獲された質の低いウニを買い取り、その後独自の技術で育成し、わずか2か月ほどで商品として出荷できる体制を整えています。この取り組みにより、藻場の回復、温暖化への対策、地域経済の活性化を図りながら、国内におけるウニの自給率向上を目指しています。さらに、国内外での商業展開も進められており、カナダやアメリカ、オーストラリア、ノルウェーでも事業を拡大中です。
循環型ビジネスモデルは、国際的にも評価され、ユネスコからも公式に推薦を受けるなど、ますます注目を集めています。ウニノミクス社の取り組みは、ただのビジネスにとどまらず、地域と環境への貢献を同時に実現することを目指しており、これからの展開にも期待が寄せられています。
終わりに
あきんどスシローが富山県朝日町への寄付を通じて地域を活性化し、水産業の発展に寄与する取り組みは、ますます重要性を増しています。未来志向のビジネスモデルに基づくこの施策が、地域社会や環境にどのような影響を与えていくのか、今後の動向から目が離せません。