自宅看取りの心温まるエッセイが登場
漫画家としても名を馳せている倉田真由美さんが新たにエッセイを発表。彼女の作品『夫が「家で死ぬ」と決めた日』は、すい臓がんで余命6か月の夫、叶井俊太郎さんとの感動的な日々を描いています。この本は、自宅での看取りをテーマにし、夫との約640日間の闘病生活や、その中での愛や絆を深める様子が綴られています。
自宅での「幸せな最期」を迎えるために
倉田さんは、夫とともに過ごす中で様々な選択をし、在宅での生活を大切にしました。夫の好きなジャンクフードを楽しむことや、仕事や旅行を継続することで、彼の尊厳を守りつつ生活の質を維持していました。病院での最期を考えていた夫が、自宅で死ぬことを決意するまでの過程についても、丁寧に描写されています。
具体的なケアの方法が紹介
本書では、在宅での看取りに関する具体的なケアの方法も紹介されており、在宅緩和ケア医・萬田緑平氏の解説が付いています。彼は2000人以上の患者を看取った実績を持ち、「在宅医療と看取り」の重要性について述べています。読者は、在宅医療を選ぶ際の「看取り率」や「医療用麻薬」の役割、さらに最期に自分の足で歩くための「歩き方」など、実用的な知識を得ることができます。
準備とチェックリスト
また、最期を自宅で迎えるためには準備が必要です。本書には「37のチェックリスト」も収録されており、事前に準備しておくべきことが具体的に示されています。これは、家族が自宅で看取りを行う際の心強いサポートとなるでしょう。
倉田真由美のプロフィール
倉田真由美さん、略して「くらたま」として広く知られています。1971年生まれで、福岡県で育ちました。一橋大学を卒業した後、漫画『だめんず・うぉ~か~』で一躍注目を集め、以降も様々なメディアで活躍しています。最近では『抗がん剤を使わなかった夫』も出版しており、多様なテーマを扱っています。
出版記念イベントも予定
『夫が「家で死ぬ」と決めた日』の発売を記念して、2025年9月30日にイベントが開催されます。倉田さんと在宅医療の専門家・萬田緑平さんが「幸せな死に方」について語る貴重な機会です。参加者は、実際に自宅での看取りの体験を深く理解し、意義深い話を聞くことができます。
【出版社】:小学館
【定価】:1760円(税込)
【発売日】:2025年9月26日
【詳細】:
小学館の公式サイト
大切な人と共に過ごす時間を再認識させる本書を、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。