新聞クリッピング契約代行サービスが新たな局面へ
企業や団体が新聞記事を複製利用する際に欠かせないのが、新聞クリッピング契約代行サービスです。2025年度から、利用可能な新聞社に新たに6紙が加わり、合計で7紙のクリッピング契約ができる体制が整いました。具体的には、岩手日報、千葉日報、中部経済新聞、京都新聞、山陽新聞、徳島新聞、そして愛媛新聞の7紙が対象媒体となります。
利用の流れ
この契約代行サービスの最大の特徴は、複数の新聞社の契約を一つのアカウントで行える点です。これにより、煩雑な手続きや複数のアカウント管理から解放され、利用者にとって利便性が大きく向上します。また、ユーザーは簡単にお見積もりを取得し、契約を結ぶことができる専用のWebシステムも用意されています。
新たなオプションも登場
さらに、今回新たに共同通信社の配信記事を複製できるオプションも導入されます。これまでは、契約対象の新聞社の記事のみが複製される形でしたが、共同通信社の記事も利用できるようになります。このオプションを使うことで、紙面のほとんどの記事が複製可能となり、ますます便利で安心して複製利用ができるようになります。ただし、中部経済新聞に関しては、このオプションは適用されませんのでご注意ください。
契約代行業務の詳細
JRRCは、各新聞社および通信社と新聞のクリッピング契約に関する業務の代行を行っています。具体的には、お見積もりの発行、契約手続き、料金の徴収など、一連の業務を代行しており、これらにより利用者は手間を大幅に軽減できます。現状では委託している新聞社は限られていますが、すでに数社から関心が寄せられており、今後の拡大が期待されています。
契約とは?
新聞のクリッピング契約について少し詳しく説明します。この契約は、利用者が新聞記事を複製し、内部で利用する際に必要となるものです。具体的には、「同一組織または同一部署内で、月に5記事以上利用する場合」に該当します。これは企業の大きさによって異なり、小規模な組織の場合は、組織全体が対象となります。
日本複製権センター(JRRC)について
JRRCは、著作権の集中管理を行う公益社団法人です。1991年の設立以来、著作権の保護と円滑な利用を支援してきました。これまでに官公庁や上場企業を中心に、約5,800の団体に対して著作物の複製利用許諾契約を行っており、2023年度の使用料総額は約7.5億円に達しました。これにより著作物の適法な利用が促進されています。
無料の著作権講座も
また、JRRCでは毎年無料の著作権講座を開催しており、自己啓発や企業研修としても活用されています。講座の詳細はメルマガにて告知されるため、興味のある方はぜひ登録してみてください。著作権について学ぶ良い機会です。
総じて、新聞クリッピング契約代行の利便性は向上し、特に新たに加わるオプションや契約の簡素化により、利用者にとってのメリットが大きいことが期待されています。これを機に多くの企業がこのサービスを利用し、効果的な情報収集や活用に繋がることが期待されています。