TOPPANグループが日本コンテンツの英国展開を本格化、アニメ・マンガグッズ販売支援事業を開始

日本アニメとマンガを英国に広める新たな一歩

TOPPAN株式会社とCross Media Ltd.の連携が、2025年から英国における日本アニメやマンガグッズの新たな流通網を構築することになりました。この新たな卸売販売事業は、日本のコンテンツホルダーに向けた支援を目指しています。特に、Cross Mediaは「HYPER JAPAN FESTIVAL」と呼ばれる日本文化発信イベントを運営しており、今までの経験を生かして日本のコンテンツをより多くのファンに届けることを実現しようとしています。

日本コンテンツの高まる需要

近年、世界中でOTT（Over The Top）サービスの普及が進む中で、日本のアニメ市場が急成長しています。特に英国では、日本文化に対する興味や関心が高まり、各統計データでも日本へのインバウンド消費とコンテンツ消費がトップを誇ります。しかし、現地での卸売事業者の日本IP（知的財産）への理解が不足している問題や、規模の小さい流通網の確立が難しいことが課題として存在します。

この問題を解決するべく、TOPPANとCross Mediaは、イギリスにおいて日本のアニメやマンガを安心して流通させる体制を整えることにしました。これにより、日本のコンテンツホルダーと英国の小売店舗を繋ぐ適切な流通網の構築を目指します。

取り組みの第1弾：グッドスマイルカンパニーのフィギュア展開

特に注目されるのが、グッドスマイルカンパニーのフィギュア商品の英国展開です。「ねんどろいど」や「figma」、さらに「HELLO！シリーズ」といった高品質なキャラクター商品が、現地小売店での卸売販売を通じて提供されます。これにより、ファンが手に入れやすくなるだけでなく、2025年の「HYPER JAPAN FESTIVAL」の開催に合わせて一般販売も実施される予定です。

HYPER JAPAN FESTIVALの役割

「HYPER JAPAN FESTIVAL」は、2010年から続く日本文化のイベントで、毎年多くの日本好きが集まります。イベントでは70以上の出展ブースがあり、最新の日本コンテンツや商品が一堂に紹介されます。この場を活用して、現地消費者への直接的な販売機会を作り出します。日本文化に興味を持つファンに向けた訴求が可能で、さらに購買意欲の高いターゲットに向けたアプローチを実現します。

現地PRとネットワークの強化

Cross Mediaは、長年の経験を活かし、現地でのPRノウハウやネットワークを活用します。このような背景を持つ同社は、販促活動や小売店舗の開拓にも力を入れており、日本のコンテンツホルダーの要望に応える形でリテール戦略を展開していきます。

今後の目標と展望

今後、TOPPANとCross Mediaは、さらなる卸売事業や「HYPER JAPAN FESTIVAL」の拡大を見込んでいます。2025年までには現地の物販チャネルを整備し、2030年には関連受注を含めて30億円の売上げを目指すという大胆な目標を掲げています。

日本の文化が、英国市場でますます浸透していく様子に、今後も目が離せません。今回の取り組みを通じて、日本のアニメやマンガが多くの人に愛されることを期待しています。