葉真中顕の新作『家族』が第174回直木賞の候補に選出!
前代未聞の事実に基づく物語が、再び日本文学界に旋風を巻き起こしています。葉真中顕さんの最新作『家族』が、第174回直木三十五賞の候補作に名を連ねました。本作は、2025年10月24日に株式会社文藝春秋から刊行されます。
葉真中顕とは
葉真中顕さんは、介護現場で起こった衝撃的な殺人事件を題材にした『ロスト・ケア』でデビューを果たし、その後も『絶叫』『鼓動』などで現代社会の暗い側面を鋭く描いてきました。
彼の作品は、新刊が発表されるたびに注目を集め、独特の視点と鋭い観察力に裏打ちされたストーリーが魅力です。『家族』は彼にとって初めての直木賞ノミネート作品となります。
『家族』の内容
本作は、2011年11月3日に発生した事件をもとに展開される衝撃の物語です。作品の中で、奥平美乃という女性が交番に駆け込み、彼女が過去に抱いていた様々な疑念が真実となって表れます。彼女は監禁されていた「おかしな女」、夜戸瑠璃子の手によって自身の人生が大きく狂わされてしまったのです。「家族」という概念がどのように歪められ、恐ろしい結果を引き起こしているのかが、緊迫した文体で描き出されます。
この作品は、日本中に波紋を呼んだ「尼崎連続変死事件」にインスパイアされており、深い考察を促すクライムエンターテイメントに仕上がっています。
葉真中さんの思い
ノミネートに際し、葉真中さんは「本作は現実の事件をモデルにした小説です。しかし小説自体の面白さは、リアルな状況に依存してはいけません」と語ります。読者をどのように物語の世界へ誘導したいのか、常に自問しながら作品を創り上げてきた彼の姿勢がうかがえるコメントです。
映像化とメディア発表
また、葉真中さんは『ロスト・ケア』の映画化や、他の作品のドラマ化なども行っており、その作品は映像作品としても高く評価されています。今回の『家族』も、一部メディアで取り上げられたこともあり、多くの期待を寄せられています。
選考会は2026年1月14日に都内で行われる予定で、今からその結果が注目されています。
書店の反応
書店員からは、「怖くて読みたくないが、読み始めると止まらなくなる」との声が寄せられ、半ば恐怖心を抱きながらも本作に引き込まれる読者が多いようです。書店用POPには「こんな地獄見たことがない」との衝撃的な感想も寄せられています。
著者プロフィール
葉真中顕(はまなか・あき)
1976年に東京都で生まれ、2013年には『ロスト・ケア』で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し作家デビュー。以降も様々な賞を受賞し、多くの話題作を生み出してきました。彼の作品は常に現実の社会問題や闇を反映しており、多くの読者から支持されています。
書誌情報
- - 書名:『家族』
- - 著者:葉真中顕
- - 定価:1980円(税込)
- - 出版社:株式会社文藝春秋
- - 判型:四六判上製カバー装320ページ
- - 発売日:2025年10月24日
- - ISBN:978-4-16-392030-6
- - 書誌URL:文藝春秋
葉真中顕の新作『家族』は、直木賞の候補に選ばれるほどの期待作。ぜひその目で確かめてみてください。