今再び幕末維新を考察する『私の幕末維新史』
本日、思想史家として名高い故・渡辺京二氏の新刊『私の幕末維新史』が発刊されました。渡辺氏の業績は特にベストセラーである『逝きし世の面影』に代表されており、彼の深遠なる洞察が評価されています。今回の新刊は、彼の講演テープを元にしたもので、幕末維新の時代を新たな視点から捉え直したものです。
新たな視点からの幕末維新史
渡辺京二氏の考察は『私の幕末維新史』においても続いており、文明論的なアプローチを通じて、150年前の日本の状況を語ります。彼が強調するのは、幕府が薩長に倒されたという悲劇的な叙述ではなく、むしろ自壊したという現実です。
彼の講義の中で語られる重要なテーマには以下のような内容が含まれています:
1.
幕末封建体制の崩壊
彼は、自らの見解をもとに幕末封建体制がどのように崩れたのかを分析し、その過程を詳述します。
2.
尊王攘夷と吉田松陰の魅力
従来の視点では見逃されがちな吉田松陰の愚直さが持つ重要性にスポットを当て、その背景にある「京都敬い」などの文化的意味を探ります。
3.
外国人の視点
幕末の日本を訪れた外国人が感じた日本人の知恵や狡猾さについても深く掘り下げ、当時の国際的な視点を理解します。
4.
西郷隆盛と大久保利通の比較
さらに、西郷隆盛の人間的魅力がどのように大久保利通と異なるのかを論じます。
これらの講義を通じて、渡辺氏は既成の歴史観に挑戦し、鮮やかに幕末維新の重要な側面を描写します。
まったく新しい幕末維新の魅力
新刊に寄せられた推薦の言葉も注目に値します。作家の池澤夏樹氏は、「この本の推薦は私の喜ばしい義務である」と述べ、その魅力を称賛しています。また、法政大学名誉教授の田中優子氏は、「一行一行が、紛れもなく『面白い』。今まで面白いと思えなかった幕末維新が、面白くなった」と賛同の意を示しています。
これからの日本の歴史への理解を深めるために、渡辺京二氏の『私の幕末維新史』は必見の一冊です。
著者と書籍情報
渡辺京二氏は、1930年に京都で生まれ、法政大学を卒業後、日本近代史家として数多くの著作を残しました。2022年に逝去された彼の遺した知見は、今なお多くの人々に影響を与えています。新刊『私の幕末維新史』は2023年12月17日より新潮選書から発売され、定価は1,760円(税込)です。
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