神田外語大学で開催中の特別展示「西周、英学の開拓者」
千葉県美浜区に位置する神田外語大学附属図書館では、現在「西周、英学の開拓者」と題された特別展示が行われています。この展示は2025年9月19日から2026年7月31日までの期間、平日10時から16時まで観覧可能で、土日祝日は休館日となります(浜風祭期間や入試期間には一時的に閉館)。入場は無料で、事前の申し込みが不要なのも魅力の一つです。
西周の業績を振り返る
本展示では、幕末から明治にかけて活躍した啓蒙思想家の西周(1829-1897)に焦点を当てています。西周は、幕府の洋学研究機関「蕃書調所」で、英語文献の翻訳に従事しており、蘭学から英学への転換期を生き抜きました。彼はオランダでの留学を通じて得た高度な知識を武器に、明治維新後の近代国家形成や洋学の発展に大きく寄与しました。
展示会では、神田佐野文庫が所蔵する貴重な資料の複製が9点展示され、この時代の洋学の姿をリアルに体験できます。展示資料は、伊吉利文典や和英商賈対話集など、多岐にわたります。
ヴィジュアルでの学び
特に注目したいのは、展示資料の一部に含まれる「簡約英文法ヴェルガーニ原著蘭語版」や「南蛮貿易に関する商賈対話集」です。これらの資料は、当時の日本がどのようにして西洋の言語や文化を受け入れていったかを示す貴重な証拠です。参加者は、当時の学習方法や文化交流の流れについて深い理解を得ることができるでしょう。
企画の背景
本展示は、神田外語大学附属図書館が主催し、学長の宮内孝久が率いる学びの場として、来場者に多くの学びを提供しています。また、この特別展示の監修は、京都大学名誉教授である松田清氏が手掛けています。彼の専門分野である日本洋学史や日欧知識交流史の視点から、展示内容が厳選され、深い学術的背景が反映されています。
展示への入場には、事務局のある1号館2階での手続きが必要となりますが、浜風祭の開催日である10月25日、26日は入構手続きなしでも閲覧可能です。お子様連れや学生にも最適の学習機会が提供されているため、週末の特別なアクティビティとしてもおすすめです。
この貴重な展示会を通じて、西周がどのように日本の洋学の基盤を築いたのかを体感し、歴史の一端に触れる機会をお見逃しなく。神田外語大学へ立ち寄り、ぜひその目で業績を確認してください。混雑を避けたい方は、平日のお早めの時間に訪れることをお勧めします。
おわりに
展示の詳細や神田外語大学附属図書館の情報は、公式ウェブサイトでもご確認いただけます。ぜひ一度足を運んで、歴史の深さとその魅力に触れてみてはいかがでしょうか。最新の知識を求める学生や、市民の皆様にとって、貴重な学びの場となること間違いありません。