特殊詐欺防止講話を実施した杉良太郎氏
杉良太郎氏が、都内にて防犯啓発活動を行い、来場者に向けた防犯講話を行いました。杉氏は、2018年に警察庁特別防犯対策監に任命されて以来、全国の警察本部や署を訪問し、地域特性を踏まえた対策を研究してきました。
現在の詐欺被害の実態
講話の冒頭で、杉氏は「特殊詐欺の被害は全国各地で広がりを見せており、どんな人でもその標的になり得る」と警鐘を鳴らしました。そして、詐欺被害を未然に防ぐためには、普段からの意識と具体的な対策が欠かせないと強調しました。
彼は特にATM付近での不審な行動について注意喚起し、「ATM前で携帯電話を使用している人に注意を促す仕組みが整備されており、銀行職員も高額引き出しに警戒を強めている」と述べ、こうした取り組みが被害防止に貢献していることを説明しました。
心の傷を癒す言葉
杉氏は、詐欺によって心に傷を負った人々との対話から得た経験についても話しました。詐欺は金銭だけでなく、人の心に深い影響を及ぼすものであり、被害者の復帰を助けることも重要だと感じたとのことです。「多くの方が詐欺に遭った後、元気を失ってしまうことが多い。そうした方々に寄り添うことが、自分にできることであると実感しました。」と語り、心のサポートの重要性を伝えました。
国際電話の利用休止が効果的
杉氏は、詐欺防止において電話の対策が重要であると話し、特に国際電話の利用休止の申し込みを勧めました。国際電話は簡単に利用休止を申し込むことができ、それにより悪用されるリスクを大幅に減らせるとのことです。この手続きは、申込用紙の提出や電話、インターネットを通じて行えるため、非常に手軽です。さらに防犯機能付き電話の設置や、知らない番号からの電話には出ないようにすることも効果的だと説明しました。
高齢者への特別な配慮
杉氏は特に高齢者に対して、「体調や気分によって判断力が影響されることがあるため、しっかりした今のうちに対策を講じておくことが大切」とアドバイスしました。自分の身を守ることが、ひいては家族を守ることにもつながると強調しました。
会場では特殊詐欺被害の状況についての最新資料が配布され、参加者による国際電話の利用休止申し込みも行われ、59世帯からの申請がありました。
まとめ
この講話を通じて、杉氏は地域住民の防犯意識向上に寄与し、詐欺被害に対する具体的な行動が求められていることを再確認しました。また今後もこうした啓発活動が続けられることが期待されます。地域社会の安全を守るため、私たちもこのような重要な情報をチェックし、しっかりと対策を講じていきましょう。