研修医が挑む過疎地医療の現実──『白魔の檻』刊行
2025年8月29日、山口未桜の待望の新作『白魔の檻』が東京創元社から発売されます。本作は、彼女のデビュー作『禁忌の子』に続くシリーズ第2弾で、絶賛の声が寄せられています。『禁忌の子』自身が第34回鮎川哲也賞を受賞し、2025年本屋大賞にもノミネートされるなど、注目を集めています。
謎に包まれた山奥の病院
物語は、研修医の春田芽衣が過疎地医療の一環で訪れる北海道の山奥の病院から始まります。彼女の同行者である消化器内科医の城崎響介は、地域の医療協力のために派遣されています。この病院は美しい温泉湖に囲まれてはいるものの、突如として濃霧に覆われ、彼らの到着と共に奇怪な事件が展開するのです。
院内では中学時代の春田の恩人が事務方として働いていた筈が、彼女が不審な死を迎えてしまいます。閉ざされた空間の中で、密室状態の病院において誰が、何のために犯行に及んだのか。物語は、次第に緊迫感を帯びていきます。
壊滅的な状況と不可能犯罪
さらに翌朝、地震が発生し、病院は硫化水素ガスによって完全に封じ込められてしまいます。その中で、医療従事者たちは患者を守り抜くことを強いられます。果たして、彼らはこの過酷な環境を乗り越えられるのか? それとも、恐ろしい真実に辿り着いてしまうのか?
本作は、ただのミステリーに留まらず、医療現場のリアルを描き出し、特に災害下においての医療従事者の勇気や決断力を掘り下げていきます。読者は、春田と城崎の手に汗握る逃避行を共に体験することになるでしょう。
書店員からの評価
既に多くの書店員から高い評価を得ており、その声は初版から絶えません。彼らは「この作品は従来のミステリーの概念を覆す」「読後には深い感銘を受ける」と口を揃えて絶賛しています。
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山口未桜の今後の活躍
山口未桜の今後の活動にも注目が集まります。彼女は医師業を続けながら執筆を行うという独自のキャリアを築いており、今後も新たな物語が期待されています。デビュー作『禁忌の子』と合わせて、是非その経歴を追いかけてみて下さい。
新刊『白魔の檻』は、335ページにわたり、緊迫した展開を繰り広げます。定価は1,980円(税込)で、ISBNは978-4-488-02932-6となっています。装画はQ-TA、装幀は大岡喜直が手掛けています。ミステリファンのみならず、多くの読者に楽しんでいただけることでしょう。
この作品を通じて、過疎地医療の現実とそれに対する挑戦がどのように描かれるのか、期待が高まります。