日本全国から集まった5,475句を対象に、国内著名俳人・堀田季何先生が選を行った「GMOサイン・サステナブル俳句大賞」の発表がありました。今年の募集期間は2025年9月18日から10月17日までと設定され、主催者であるGMOグローバルサイン・HDがテーマに掲げたのは、SDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・ガバナンス)です。この取り組みはまさに現代の世相を映し出しており、多くの人々が環境問題について考えるきっかけとなることを目指しています。
このコンテストは、GMOサインのサービスが累計で5,000万件の送信を達成し、これにより環境保護にも寄与していることを記念して行われました。特に草野心平や山口誓子らが名を連ねる俳句界において、世代交代が進む中での若者たちの参加が目立つのも特徴です。最年少が7歳、最高齢が90歳という幅広い応募層は、俳句文化の未来への期待がかかる証左ともいえます。
特に印象的なのは、応募者の約8割が10代から60代処という点です。俳句界全体が高齢化している中で、若手や現役世代からの応募が多かったことは、今後の俳句の振興を期待させます。
受賞者の中には、大賞を受賞した40歳の小宮山人鳥さんの「わたくしの部屋に氷河の崩れくる」という作品があります。この句は、地球規模の環境変化が個人の生活に及ぶさまを、シンプルで鋭い言葉で表現しています。他の優秀賞受賞者も、斬新な発想と詩的な表現が印象的で、特に宇都宮駿介さんの「踏まれても怒らない地球に木を植える」という句がその代表例です。
堀田先生は選評の中で、俳句が持つ力や、自然や社会への洞察の深さを賞賛しています。また、企画者の江藤まどかさんも、数多くの応募に対する感謝の意を表し、この取り組みがサステナブルな社会の形成に寄与できることを期待しています。
受賞作品をはじめとする俳句は、国の未来、ひいては地球環境への責任についての考察が色濃く反映されています。サステナブルというテーマは、ただの流行ではなく、次世代に向けた重要なメッセージとなっています。このような俳句コンテストは、文化と環境意識を同時に高める新しい試みであり、多くの人々にとって俳句に親しむきっかけとなっているのです。
このように、GMOサイン・サステナブル俳句大賞は、参加者にとって多様な表現の場を提供しているだけでなく、特に環境問題という重大課題に対しても考える機会を与えてくれています。もしかしたら、次回のコンテストでもさらなる多彩な作品が集まることでしょう。今後もこうした活動が続くことに期待が寄せられています。