パラクライミングの新しい物語が始まる
2028年にパラリンピックの正式競技となるパラクライミング。この競技の魅力を知っている人は意外に少なく、困難な状況にある選手たちが多いことも事実です。しかし、この現状を変えるべく、感動と希望を伝えるドキュメンタリー『Rock on The Beach』の制作が始まりました。
壮絶な挑戦の物語
このプロジェクトは、視覚障害を持つ一人の息子の挑戦から始まりました。彼がクライミングに出会い、人生を取り戻していく姿は、多くの人々に感動を与えました。そんな彼の姿を見守り続けた岩本さんは、同じように生きづらさを抱える人々がクライミングを通じて「自分を取り戻す力」を得られるようにとの想いから、クライミングジム「Rock on The Beach」を設立しました。ここには、障害の有無に関わらず集まり、共に挑戦し合う場所が生まれました。
このジムは、3年の間に38回も交流イベントが行われ、800名以上が参加。様々なバックグラウンドを持つパラクライマーたちが育成されています。リハビリの一環として始めた人が再び笑顔を取り戻す姿や、車いすユーザーが人生を再発見する姿がここにはあります。
ボーダレスクライミングコンペによる挑戦
その中核をなすのが、「ボーダレスクライミングコンペ」です。三重県のDMG MORIアリーナで行われるこのイベントでは、健常者もアイマスクを着用し、視覚障害を持つ人々とともに登ることができます。これは単なるスポーツイベントではなく、異なる背景を持つ人々が互いに理解し、尊重し合うこころ温まる時間となります。
TOUCH projectとのコラボレーション
このドキュメンタリーは、世界で活躍する映像クリエイティブチーム「TOUCH project」の協力を得て制作されます。パラクライマーの挑戦や、ジムでの出会い、そこから生まれる奇跡を映像化し、全国の施設で上映予定です。これによって、視覚障害者の子どもたちにも「障害があっても、こんなにかっこいい挑戦ができる」というメッセージを届けることが目指されています。
クラウドファンディングの開始
このプロジェクトは、クラウドファンディングを通じて支援を集めることが決定しました。募集期間は2025年の11月1日から12月20日まで。目標金額は180万円で、イベント開催費や映像制作費に充てられます。目標が達成された場合、その資金は活動スタッフと映像制作スタッフへの還元に使われます。
パラクライミングがもたらす変化
「パラクライミングは、障害を持つかどうかにかかわらず、誰もが同じルールで挑戦できるスポーツです」とRock on The Beachの代表が語ります。挑戦を通じて、人々の生き方が変わる力があるのです。このドキュメンタリーを通じて、障害を持つ子どもたちの夢が広がり、さらには選手たちの活動を支援する輪が広がることを願っています。
最後に
「誰かが登るたび、誰かの心が動く」という信念のもと、私たちはこの奇跡を全国、そして世界へと広めてゆきたいと考えています。あなたの力で、次の挑戦者を生み出す手助けをしていただきたいです。共に、境界を越えていきましょう。