名門ホテルの歴史を探求する一冊
2025年10月27日、東京ステーションホテルの開業110周年を記念した初の書籍『東京ステーションホテル100年先のおもてなしへ』が発売されました。この著作は、名門ホテルの真髄を理解するための貴重な手がかりを提供してくれます。著者は上阪徹氏で、彼は数多くの取材を通じて、ホテルの魅力を多角的に描写しており、ホテル業界の人々に広く知られています。
110年の歴史とビジョン
東京ステーションホテルは、1915年に開業し、長年にわたり国内外のゲストに愛され続けてきました。2012年には、約5年間の保存・復原工事を経て、歴史的建造物としての威厳を取り戻しました。現総支配人のもとで新たなスタートを切ったため、これからも歴史を重ねながら新しい価値を提供することが期待されています。
今年、ホテルは大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』の「リーダーズ・チョイス・アワード 2025」にて数々の部門にノミネートされ、特に日本のトップホテル部門で大きな評価を得ました。また、スモール・ラグジュアリー・ホテル・オブ・ザ・ワールド(SLH)より「SLHスピリットアワード」を受賞し、名実ともに一流のホテルであることが証明されました。
スタッフの物語
本書では、ホテルで働く11人のスタッフへのインタビューを通じて、彼らがどのようにおもてなしの精神を体現しているかが描かれています。各スタッフは、それぞれの視点から、どのようにして「唯一無二の価値」を創造しているのかを語っており、ホスピタリティに対する熱意が伝わります。
例えば、あるマネージャーは「先人たちの積み重ねに感謝し、将来に向けて輝き続けるホテルを目指す」と語り、別のスタッフは「お客様の幸せが自分の仕事の幸せに繋がる」と述べています。彼らの言葉は、ホテルが単に泊まる場所以上の意味を持っていることを教えてくれます。
サービスの品質と哲学
ホテルの成功は、従業員の満足度から生まれる「サービスプロフィットチェーン」の考え方に基づいています。この考え方によって、スタッフが大切にされ、顧客に最高のサービスを提供する環境が整えられています。紹介されるスタッフのエピソードは多彩で、宿泊管理、ウエディング、レストラン等、様々な部門の取り組みが描かれています。
ウエディング部門では、客室に向かう道中での新郎新婦と老夫婦との交流が心温まるエピソードとして取り上げられています。老夫婦の「ここでの結婚式が人生の思い出」と語る姿は、ホテルの役割や価値を深く表しています。全体を通じて、スタッフたちのストーリーは、その運営の背後にある情熱と誇りを鮮明に伝えています。
特典と購入情報
さらに、丸善丸の内本店では、書籍『東京ステーションホテル100年先のおもてなしへ』を購入された方に、特製ポストカードをプレゼントする特典もあります。このポストカードは先着順で、ホテルの110周年を記念したデザインとなっています。
本書は東京ステーションホテルの魅力を深く掘り下げ、、その真髄を知るための貴重な資料となることでしょう。名門ホテルに興味がある方だけでなく、ビジネスやサービス業に従事されている方にも大いに役立つ内容です。ぜひ、この機会に手にとってみてはいかがでしょうか。