第9回さいとう・たかを賞の最終候補作品が発表
近年、漫画界で注目を浴びている「さいとう・たかを賞」の最終候補作品がついに発表されました。この賞は、シナリオと作画の専門家が協力して作り上げる優れたコミック作品を称賛するために創設されたもので、今回で第9回を迎えます。
「さいとう・たかを賞」は2017年に、名作「ゴルゴ13」の連載開始50周年を記念して設立されました。この賞は、漫画のシナリオライターと作画家がそれぞれの専門性を活かして分業体制で作品を制作することを重視しています。受賞作品には、シナリオライター、作画家、及び担当編集者に対し、ゴルゴ13のデザインによるトロフィーと、賞金50万円が授与されることになっており、毎年多くの作品が候補に名を連ねています。
今回のノミネート作品は以下の4つです(タイトル50音順、敬称略):
原作:伊藤尋也、作画:八月薫、リイド社コミック乱掲載
原作:青崎有吾、作画:松原利光、集英社週刊ヤングジャンプ掲載
原作:宮部喜光、作画:山本おさむ、小学館ビッグコミックオリジナル掲載
原作:クワハリ、作画:出内テツオ、集英社少年ジャンプ+掲載
これらの作品は、2022年9月1日から2025年8月31日までに発表されたコミックの第1巻が対象となっており、厳選された作品が候補に挙がることは、それ自体が一つの名誉です。最終選考会では、著名なマンガ家や編集者からなる選考委員陣が受賞作を決定します。選考委員は秋本治氏、小山ゆう氏、佐藤優氏、長崎尚志氏の4名が務め、作品評価の基準は多岐にわたることでしょう。
最終選考の結果は、2025年12月10日(水)に『ビッグコミック』の誌面及びさいとう・たかを賞の公式ウェブサイトにて発表される予定です。
さいとう・たかを賞の意義
この賞は、分業によるコミック制作システムの重要性を再認識することを目的としています。さいとう・たかを氏が長年にわたって築いてきた業界への貢献が評価されることを期待しており、次世代の作家やアーティストへの道をも明るく照らすことでしょう。
これまでの受賞作には、数多くの名作が揃っており、『アブラカダブラ~猟奇犯罪特捜室~』や『イサック』、『レイリ』などが挙げられます。毎年、新たな才能が育まれ、物語の世界が広がる中、さいとう・たかを賞はその一端を担っています。
公式サイトでは、過去の受賞作や今年の候補作品の詳細、選考方法などが紹介されており、興味がある方はぜひアクセスしてみてください。漫画の未来と魅力を感じることができるこの賞に、今後も目が離せません。
【主催】一般財団法人さいとう・たかを劇画文化財団
【後援】小学館
【公式サイト】
さいとう・たかを賞WEBサイト