時を視る新たな視覚体験 原田教正の写真集『The Meeting of Two Eyes』
写真家・原田教正が手掛けた新しい写真集『The Meeting of Two Eyes』が、2026年4月に富山県の株式会社山田写真製版所から刊行される。この作品は、異なる時間や場所、被写体による写真を上下に組み合わせるという独特な手法で構成されており、時間の流れを巧みに表現している。原田はこの写真集を通じて、何気ない瞬間が持つ重層的な時間の断片を再構築し、観る者に新たな視覚体験を提供することを目指している。
原田の言葉を借りると、「この写真集は『時間』という概念を観察し、考察する試みの延長線上にある」という。彼は、地球上のどこであっても太陽が昇る瞬間、それぞれ異なる時点で光と影が織り成す断片たちに注目すると言う。これらは一見すると無秩序に見えるが、実際には内在するリズムや連動性が感じられる。
原田は、ベルリンやパリ、ウィーン、ニューヨーク、東京などの多様な場所で撮影と編集作業を行いながら、『The Meeting of Two Eyes』を創作した。「Two-Eyed Seeing」の考え方を参考に、事象と現象という二つの異なる側面から時間を捉えなおし、物質的な時間と両眼的な視座を融合させることで、深みのある一つの時間として再編成した。彼のアプローチは、単に写真を並べるのではなく、見る者にその奥行きを感じてもらうことを意図している。
また、本書は印刷技術にもこだわり、ダブルトーンの技法を採用している。これにより、作品の連続性と奥行きが一層引き立てられ、視覚的な魅力が最大限に引き出されている。装丁は黒で統一されており、全体的に美しい調和を感じさせる仕上がりとなっている。デザインは著名なブックデザイナー、加藤勝也によるもので、彼のセンスも光る。
書籍は104ページで、サイズはH299mm×W226mm。糸かがり上製本という高級感あふれる仕様となっており、価格は本体7,000円(税抜)。2026年4月24日まで、オンラインストアでの先行予約を受け付けており、特別価格で販売されるほか、予約者にはオリジナルポストカードもプレゼントされる。興味を持った方は、ぜひ早めの予約を検討してほしい。
さらに、刊行を記念して各地でフェアが開催される予定であり、具体的な日程や場所は各書店の公式サイトやSNSなどで随時発表される。特装版も企画中とのことで、細部の情報はYAMADA Book PublishingのSNSで随時更新されるので要注意だ。
この写真集は、ただのアートとしてだけでなく、私たちの時間感覚をも見つめ直すきっかけとなるかもしれない。原田教正の新作に触れることで、あなた自身の視覚体験がどう変わるのか、期待が高まる。
原田教正は1992年生まれ、武蔵野美術大学映像学科を卒業後、コマーシャルフォトグラファーとしても活動してきた。彼はこれまでに多くの写真集を手がけており、作品はすでに国際的に評価されている。彼のユニークな視点と表現に魅了されたファンは多い。今後の活動にも期待が寄せられる。
この新しい試みが、現代のアートシーンにどのような影響を与えるのか、見逃せない。
また、YAMADA Book Publishingは、今後も高品質なアートブックの刊行を目指しており、彼らの今後の活動にも注目していきたい。アートに興味がある方や、写真集収集をしている方には特におすすめの一冊だ。