カルチュア・エンタテインメントがセディックインターナショナルをグループに迎える新たな展開
2025年10月31日、カルチュア・エンタテインメントグループ株式会社(CEG)が映像制作の名門である株式会社セディックインターナショナル(以下、セディックインターナショナル)の全株式を取得し、グループ化することが正式に発表されました。この動きにより、CEGは映像事業をさらに強化し、国内外の多様なコンテンツを生み出すための盤石な体制を構築します。
CEGはこれまで映画や音楽、出版と幅広いエンタテインメントビジネスを展開しており、その中でも映像事業は事業の中核を成しています。その成果として、2021年に公開された映画『ドライブ・マイ・カー』は第94回アカデミー賞® 国際長編映画賞を受賞するなど、国内外で高く評価されてきました。また、2024年公開予定の映画『ナミビアの砂漠』も、昨年のカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を獲得し、国際的な評価を受けています。
セディックインターナショナルは、日本映画界において名プロデューサーである中沢敏明氏によって1995年に設立されて以来、数々の名作を生み出してきた映像制作会社です。その代表作である『おくりびと』は、第81回アカデミー賞® 外国語映画賞を受賞し、社会現象を巻き起こしました。セディックインターナショナルは中沢氏のもと、他にも『NANA』や『SPACE BATTLESHIP ヤマト』など、多くのヒット作を手掛けています。
CEGとセディックインターナショナルは近年、映画製作において協力を重ねてきました。昨年公開された『雨の中の慾情』や、2025年11月に公開予定の『旅と日々』は、その成果を示す作品です。これらの成功を基に、両社の関係は一層深まっており、グループ化は必然的な流れといえるでしょう。
グループ体制の強化により、CEGはC&Iエンタテインメント、ブリッジヘッドとともに制作プロダクションを三社体制へと発展させました。この新しい体制は、CEGの制作力を高め、国内外の視聴者に向けてさらに高品質な映像作品を提供することを可能とします。セディックインターナショナルは2026年度から2028年度にかけて、自社企画の映画作品を14作品、シリーズ作品2作品、舞台作品4作品を制作することが決定しており、国際的なマーケットを見据えた内容が期待されています。
新たにグループに加わったセディックインターナショナルは、CEG各社との連携を強化することでより一層の推進力と独自のアイデアを持った映像作品を企画・プロデュースしていくことでしょう。CEGは映像事業の強化を図りつつ、自社が保有する原作コンテンツの映像化やメディアミックス展開にも力を入れる予定です。これにより、IPの価値向上も目指しています。
今後、CEGとしてどのような新しい映像作品が誕生するのか、その動向から目が離せません。セディックインターナショナルの独自の制作力とCEGの広範なネットワークが融合することで、日本の映像業界に新たな息吹が吹き込まれることは間違いないでしょう。