間借り営業から成長した料理人たちを称える初のアワードが開催
2023年9月16日、東京都中央区にある築地食まちスタジオで、株式会社吉野家ホールディングスとそのグループ企業である株式会社シェアレストランが主催した「シェアレストランアワード2025」が行われました。このイベントは、飲食店間借りマッチングサービス「シェアレストラン」を通じて、大人気店へと成長した料理人たちを称えるために初めて開催されたもので、注目を集めました。
近年、飲食業界は高額な初期投資と高い廃業率が課題となっており、開業や経営が難しいのが現状です。しかし、「シェアレストラン」を利用することで、料理人たちは資金をかけずに店舗を間借りすることができ、限られたスペースや営業時間内でファンをしっかりと獲得することに成功しています。これまでに、間借り営業を経て独立開業を果たした人も多く、2025年時点で累計1,000店舗以上の開業実績と1億円を超える年間流通総額を記録しています。さらに、利用者の約20%が独立を達成しており、その継続率もまた98%という驚異的な数字を誇っています。
「シェアレストランアワード2025」では、間借り営業を通じて成長した料理人たちの「味と技術」「挑戦とストーリー」「革新性と創造性」「継続性と事業性」を基準に審査が行われました。その日は、SNSでの大逆転や、長年の経験を活かした再起を果たしたベテラン、異業種から挑戦した新鋭料理人たちなど、さまざまなバックグラウンドを持つ10名が参加し、その腕前を披露しました。
審査員には、ミシュラン星付きフレンチ「ナベノイズム」のエグゼクティブシェフである渡辺雄一郎氏、飲食経営の専門家である臼井健一郎氏、そして吉野家ホールディングスの取締役会長河村泰貴氏が名を連ね、この厳しい審査を実施しました。結果として、金賞、銀賞、銅賞が決定。
- - 金賞: Ce Vinci(チェヴィンチ)「イチゴとフルーツトマトのパスタ」
- - 銀賞: COFFEE AND TOAST「“ぽっかぽか”えびと帆立のグラタンぱん!」
- - 銅賞: Mamma Lampe.「ランプレドット・パニーノ」
参加した料理人たちの夢には、実店舗の開業や新事業の展開、さらには子供向け料理の取り組みや海外展開といった多岐にわたる意欲的な内容が見られました。成功の裏には、間借り営業での経験を生かした新しい挑戦が待っているのです。
吉野家ホールディングスとシェアレストランの初のアワード開催は、間借り営業を通じて挑戦を続ける料理人たちへのエールとも言えるものであり、飲食業界に新たな挑戦の可能性を広げる重要なイベントとして注目されています。今後も彼らの活躍に期待が寄せられます。