新たな断熱基準制定
2025-07-09 12:40:28

省エネ社会を目指す新たな断熱材基準が制定されました!

省エネ意識が高まる中、新しい断熱材の規格が登場



建築用断熱材の性能を客観的に評価する新しい基準が、日本規格協会から発表されました。2025年6月20日より施行されるこのJIS(日本産業規格)は、住宅や非住宅建築物の省エネルギー化に寄与することを目指しています。

省エネ化の重要性


脱炭素社会を実現するために、新築だけでなく既存の建築物においてもエネルギー効率を向上させることが緊急課題となっています。建築物のエネルギー使用の約30%は空調に関連していることから、断熱や遮熱性能を高めることで、全体的なエネルギー消費の削減が見込めます。この新たな基準は、長期的な断熱性能の評価方法を提供し、より高性能な断熱材の普及を促進するものです。

新基準に込められた期待


このJISでは、特に長期的な性能を確保するために重要な「収束値」という指標に焦点を当てています。建築用断熱材の長期断熱性能を評価するために、以下の3つの基準が設けられました。

1. JIS A 1491-1:2025 通則
2. JIS A 1491-2:2025 発泡プラスチック系断熱材
3. JIS A 1491-3:2025 繊維系断熱材

それぞれの基準には、製品の特性に応じた試験方法が設定されており、温度や湿度を制御した環境下での促進試験を通じて、長期的な断熱性能を評価することが可能です。これにより、メーカーは新材料の性能をより迅速に理解・改善できるようになります。

長寿命化への対応


建物の寿命を延ばし、CO₂排出量の削減を達成するためには、高品質な断熱材の使用が不可欠です。この新しい基準が広まることで、建物のライフサイクル全体におけるエネルギーの使い方が見直され、持続可能な社会の実現に向けた一歩となります。特に、繊維系や発泡プラスチック系の断熱材の使用に関する新たな知見や製品開発に期待が寄せられています。

建築設計への影響


このJISが普及することで、建築設計の高度化が期待されています。建設業者は、長期的な性能評価の結果を設計段階で参考にすることで、より効率的かつ経済的なデザインを追求することができます。また、市場競争が生じることで、高性能な建築用断熱材の供給が増加し、より多くの選択肢が提供されるでしょう。

日本規格協会の役割


日本規格協会は、基準設定を通じて産業界の発展を支援しており、今回の断熱材基準の策定もその一環です。同協会は、日本国内における標準化と認証の先進的な機関として、各種規格の開発と普及に尽力しています。今後、この基準がどのように実践されていくのか、そして省エネ社会の実現に向けた進展がどのように進むのか、注目が集まります。


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