企業存続に不可欠なハラスメント対策の実践書が登場

企業にとって、ハラスメント防止策はもはや選択肢ではなく、存続に必須の取り組みとなっています。株式会社民事法研究会が2025年12月18日にリリースする『職場のハラスメント相談と通報対策ハンドブック』は、ハラスメントに悩む管理職を含む企業関係者に向けた実践的な指南書です。著者には、のぞみ総合法律事務所の弁護士である佐藤郁美氏と鳥居江美氏が名を連ねており、法律の専門知識と実務経験を基にした内容となっています。

なぜ今この本が必要なのか？

近年、ハラスメント問題はメディアでも頻繁に取り上げられているテーマです。経営陣がこの問題に真剣に取り組まなければ、法的リスクや組織の生産性低下、さらには信頼の失墜といった深刻な影響をもたらす可能性が高まります。特に、ハラスメントに関する相談を受けた際の企業側の対応が、企業にとってリスクとなることもあります。このような状況をふまえ、本書では、管理職が年度数回行う必要があるハラスメント相談の流れを整理し、スムーズな対応ができるよう訴求しています。

企業のコンプライアンスを確保するためには、ハラスメント防止策が重要です。全ての従業員がその能力を最大限に発揮できる環境を構築するため、本書はその一助となることを目的としています。これにより、職場全体の相談・通報対応の質を向上させるための具体的な手法を示しています。

本書の特徴と構成

本書は、現場の不安に直接寄り添った形で構成されています。

1. ハラスメントの概略紹介
第1章では、ハラスメントに関する基本をQ&A形式で取り上げ、初心者でも理解できるよう解説しています。

2. 基礎知識の整理
第2章ではパワハラやセクハラ等、様々なハラスメントに対する法的基盤と実務の視点からの整理が行われており、具体的な判断基準を提示しています。

3. 相談対応の全工程
第3章では、相談窓口での初期対応から事実確認、再発防止策までの流れを具体的に解説し、各地点での留意点を明記しています。

4. 上司の適切な対応法
第4章では、ハラスメント相談を受けた際の対応方法を、法令と実例に基づき対話形式で再現。

5. ハラスメント窓口の対応法
第5章では、具体的な事例を元にしたQ&A形式で即座に対応が可能なガイドラインを示しています。

6. 新たなハラスメント問題に対応
第6章では、フリーランスや外国人に関連する新たな問題についても言及し、広い視野で対応策を考察しています。