CCCグループ、台湾経済部と文化創造産業に関するLOIを締結
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCCグループ)とその子会社である臺灣蔦屋股份有限公司は、2025年10月21日に開催された2025台湾投資サミットにおいて、台湾政府の経済部との間でLOI(投資意向書)を締結しました。この署名は、台湾におけるCCCの文化創造産業への貢献が評価された結果であり、今後のさらなる発展に期待が寄せられています。
台湾での歩み
CCCグループが台湾に足を踏み入れたのは2012年のことです。最初はDVD・CDレンタルを主軸にした「TSUTAYA亞藝影音」としてスタートし、2017年以降は「TSUTAYA BOOKSTORE」の展開を進めてきました。現時点で台湾には12店舗を展開しており、その中の3店舗には「SHARE LOUNGE」も併設されています。日本文化の提供にとどまらず、台湾の文化をリスペクトし、双方が融合した新たな形の「台湾オリジナルTSUTAYA BOOKSTORE」の展開も行っています。
特に2023年12月に開かれた「Business Alliance会議」においては、コロナ禍にもかかわらず積極的な出店を続けてきた日本企業として、台湾経済に貢献した事例として表彰を受けました。これは、CCCグループと台湾経済部との公式な信頼関係の証でもあります。
宜蘭における新たな拠点
2026年には台湾東部に位置する宜蘭に初出店の予定です。この地域は美しい海と山に囲まれ、温泉や観光が盛んな一方で、商業施設が少ないという特性があります。宜蘭は2006年に雪山トンネルが開通したことで、台北からのアクセスが非常に良くなり、観光地としての潜在力が高まっています。
台湾蔦屋は、パートナーの「德築建設有限公司」と連携して、文化と自然が調和したデザイナーズマンションと複合施設の中心にTSUTAYA BOOKSTOREを位置づける計画です。新幹線の延伸による地域開発も視野に入れながら、文化的な拠点の創出を進めることで、地域にも新たな価値を提供できると期待されています。
DEZUとのコラボレーション
DEZUは、地域文化の創造と発信に力を入れている企業であり、その共同経営者は台湾での広報やマーケティングにおいて豊富な経験を持っています。今後、宜蘭エリアには5つのTSUTAYA BOOKSTOREが展開される予定で、地域文化の発展に寄与することを目指しています。DEZUの理念である「文化の力で地域を活性化する」を基に、CCCグループは地域の人々に愛される店舗の構築を目指していきます。
未来に向けて
CCCグループは、台湾と日本の文化を結ぶ「文化の架け橋」としての役割を果たし続け、台湾全土において文化創造の拠点を築いていくことを目標としています。このLOI締結をきっかけに、さらなる展開が期待される中、台湾にいる人々や文化に対し、どのような価値を提供できるかが今後の重要なテーマとなるでしょう。地域文化の振興や多様性の尊重を掲げ、両国の懸け橋としての役割を全うしていく姿が注目されます。