柳宗悦の民藝運動と塚原龍雲の新著
2025年11月17日に集英社から刊行される塚原龍雲著の『なぜ手仕事が世界を変えるのか』は、柳宗悦が提唱した民藝運動から百年を経て、再びその精神に光を当てる作品です。著者は日本全国で1000ヶ所以上の工房を訪れ、現場でのリアルな体験をもとに工芸について深く考察しています。
著者は、単なる技巧論に留まらず、物と人との関わりや生活哲学を結びつけながら、日本文化独自の美意識やその価値観が現代社会にもたらす可能性を鮮やかに描き出します。興味深いことに、本書は「経年美化」というテーマを中心に、時の流れが育む美しさに惹かれた若き起業家の視点からも語られています。
手仕事に宿るメッセージ
塚原氏は、日本各地の工房を旅し、職人たちの手仕事に耳を傾け、ふとした瞬間にその意味を実感しました。伝統工芸は過去の遺産ではなく、持続可能な社会を築くための知恵を内包しているのです。モノを愛し、手しごとを通じて人と人が結びつく様子は、現代における実践的な生活哲学となり得ます。
こうした本書のメッセージは、国内外で静かな共感を呼び起こしており、工芸こそが未来を紡ぐ力を持っているという独自の視点が支持されています。
本書の構成
本書は、全五章から構成されており、それぞれ次のような内容が含まれています。
- - 第一章: Z世代が工藝に出合った瞬間。
- - 第二章: 工藝から導き出した新たな生き方や働き方。
- - 第三章: 私たちが知らない工藝の豊かさ。
- - 第四章: 未来の日本の工藝を支える職人たちの物語。
- - 第五章: 日本の工藝の現状と未来展望。
著者プロフィール
塚原龍雲は2000年生まれであり、高校卒業後に渡米し、日本文化の魅力を再認識。その後、自らのブランド「KASASAGI」を立ち上げ、日本の美意識を世界に広めることを目指しています。伝統工芸の技術を建築やインテリアの分野に応用する「KASASAGI STUDIO」をも展開しています。2024年にはForbes JAPANの「世界を動かす Culture-Preneur30」に選出され、注目を集めています。
隈研吾氏による推薦
建築家の隈研吾氏も本書を推薦しており、「職人の手による時間と、若手起業家の視点が交差する。伝統と革新が響きあう、手しごと再生の書」と感銘を受けたことを示しています。
取材・対談のご案内
塚原龍雲は書籍の刊行に際し、対談や取材のオファーに応じる用意があります。文化やビジネスの多様な文脈での情報提供が可能ですので、関心のあるメディアや団体はお気軽にご連絡ください。
書籍の詳細情報
- - 書名: なぜ手仕事が世界を変えるのか
- - 著者: 塚原龍雲
- - 出版社: 集英社
- - 発売日: 2025年11月17日
- - 判型: 新書判・ソフトカバー
- - 定価: 990円(税込)
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会社情報
株式会社KASASAGIは、日本全国の伝統工芸や素材を活用し、新たな形で人々の生活に役立てるプロジェクトを進めています。すべての人々が手しごとの魅力を感じ、未来へとつながる架け橋となることを目指しています。