山岳医療の第一人者、大城和恵医師の歩みを追う特集記事

山岳医療の第一人者、大城和恵氏の歩み

医療の世界において、新たな道を切り開くというのは決して容易なことではありません。しかし、山岳医療の分野で数々の功績を残してきた大城和恵氏は、その限界を超えて進み続けています。この特集では、彼の経歴と活動を追いかけ、その情熱を探ります。

大城和恵氏の略歴

長野県で生まれ育った大城氏は、母の病気がきっかけとなり医学の道に入ります。日本大学医学部を卒業後、「全身を診られる医者になりたい」という強い決意を持ち、第一内科に入局。医師としての経験を積む中で、彼は夏休みに世界を旅し、医療の枠を超えた視野を広げていきました。

大城氏にとって転機となったのは、北海道大野病院での勤務中にネパールの山で遭遇した登山者の高山病と脱水症です。この経験が、彼を山岳医としての道へと進ませました。

国際山岳医としての第一歩

2010年、大城氏は日本人で初めて国際山岳医の認定を取得し、北海道大野病院において「山岳登山外来・登山者検診」を設立。その後も、北海道警察山岳遭難救助隊のアドバイザーに就任し、医療技術を救助隊に伝える活動を精力的に行っています。彼の業績は、山岳医療の発展に寄与し、遭難救助の現場における医療知識の重要性を広めました。

未来へ向けた挑戦

大城氏の活動は、単に医療面だけでなく、医療と山岳活動を結びつける架け橋としての役割も果たしています。2023年には、母校の日本大学病院に都内初の山岳登山外来を開設し、さらなる医療の発展を目指しています。

「より多くの登山者が正しい知識を持ち、安全に山を楽しむ未来を築くことが目標」と語る大城氏は、山岳医療を学問として育てながら、日本の医療界に新たな科学を発信し続けています。

まとめ

DOCTOR'S MAGAZINEの9月号では、大城氏の特集を通じて、山岳医療の重要性や、山との関わりがいかに医療に影響を与えているのか、深く掘り下げています。また、特別企画として柏木秀行氏と大矢希氏の対談や、山梨県立中央病院の紹介など多彩な内容が盛り込まれています。医療の最前線で活動する医師たちの姿を、ぜひご一読ください。