純文学樂団「KATARI」が谷崎潤一郎の世界を映像化した『刺青』公開

純文学樂団「KATARI」が描く谷崎潤一郎の妖艶な世界

純文学樂団「KATARI」が最新作となるミュージックビデオ『【KATARI MV】刺青／谷崎潤一郎』をYouTubeで発表しました。この作品は、日本近代文学の巨匠・谷崎潤一郎が手掛けた短編小説『刺青』をテーマにしています。特に神尾晋一郎の編集と朗読、越智建登の音楽制作、そして神宮司秀将の映像表現が一体となり、文学の奥深さと美しさを現代に再現しています。

「KATARI」は、文学を音楽と映像でどのように生かすことができるかという問いを、真剣に追い続けています。谷崎潤一郎の筆を通し描かれる「刺青」と「女性」の業を、静かで狂おしく、それでいて美しい姿で描写しています。物語には、登場人物の内面に秘めた暗い欲望と、美に対する強い執着が透けて見えます。

新作MVの見どころ

新作の映像では、物語の寒々しい雰囲気と相まって、映像出力の技術が随所に活用され、観る者を一瞬にしてその世界に引き込みます。神尾晋一郎の朗読に乗せて流れる音楽は、越智建登によるもので、映像のシーンに合わせて音の高低やリズムが巧みに調整されています。このコラボレーションによって、視覚と聴覚の両方で感じることのできる新しい文学体験が生まれました。

作品の背景

「刺青」は谷崎潤一郎の作品の中でも特に印象深い短編で、禁断の愛と肉体的な美しさをテーマにしています。古典文学に新しい息を吹き込む「KATARI」の試みは、ただの映像化に留まらず、より深い文学的な解釈を提供しています。これにより、若い世代の観客にも谷崎の作品に興味を持ってもらえるきっかけになるかもしれません。

KATARIとは

「KATARI」は、声優・神尾晋一郎を中心にした純文学楽団です。彼らは小説作品プラットフォーム「monogatay.com」での活動を通じ、文学をより身近に感じてもらえるよう努力してきました。そして2022年には、神奈川芸術劇場での単独公演も成功させています。文学と音楽の融合を目指し、今後も新しい作品を続々と発表していく予定です。

新作ミュージックビデオ『刺青』は自主制作の一環で、視覚と聴覚の両方に訴える作品です。今後の作品にも期待が高まる「KATARI」。ぜひ公式YouTubeチャンネルで実際のMVをご覧いただき、その美しさを感じてみてください。