エターナルホスピタリティグループが日本の航空業界に新たな風を吹き込む
株式会社エターナルホスピタリティグループ傘下の株式会社エターナルホスピタリティジャパンは、日揮ホールディングス、レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYとの間で、廃食用油を用いて国産SAF(持続可能な航空燃料)を製造するための基本合意書を締結しました。この新たな取り組みは、航空業界の脱炭素化を進める重要な一歩として位置付けられています。
取り組みの背景
エターナルホスピタリティグループは、焼鳥屋「鳥貴族」の店舗から発生する廃食用油を活用し、国産SAFの原料として再資源化することで、環境負荷の低減に寄与することを目指しています。実際に、国内で運営されている338店舗での廃食用油が、航空燃料の製造に活用される予定です。
この協力のもと、レボインターナショナルは店舗から回収した廃食用油を引き取り、SAFFAIRE SKY ENERGYが運営するSAF大規模生産プラントで燃料の製造を行います。日揮HDはこのプロセス全体のサプライチェーン構築をリードし、効果的な運用を進めます。
日本初のSAF事業の詳細
日揮HD、レボインターナショナルと共同で設立されたSAFFAIRE SKY ENERGYは、2025年4月から主要エアラインに対して国産SAFの供給を開始する予定です。SAF製造プラントは大阪府堺市に設置され、廃食用油を原料として使用することで、CO2排出を約84%削減できると期待されています。この取り組みは、国産でありながら環境にも優しい航空燃料の供給を可能にするものです。
鳥貴族の全国展開と国産へのこだわり
1985年に創業した焼鳥屋「鳥貴族」は、全国661店舗を展開する人気チェーンで、特に国産の鶏肉を使用した高品質な焼鳥を提供しています。2014年からは使用する食材を100%国産化し、地域の経済や環境に貢献するための取り組みを強化しています。
企業の理念と持続可能性への挑戦
エターナルホスピタリティグループの企業理念は、「焼鳥屋で世の中を明るくする」というもので、この新しい取り組みもその一環として位置付けられています。廃食用油の再資源化によって、食品廃棄物の削減だけでなく、将来的な持続可能な社会の実現へ向けた重要なステップを踏み出そうとしています。
エターナルホスピタリティグループによる国産SAFの取り組みは、今後の航空業界における環境戦略として注目されることでしょう。これにより、エコフレンドリーな燃料供給が可能になり、国産の食材を活用した事業活動と持続可能性の両立を目指す姿勢が評価されています。
今後もこのプロジェクトがどのように進展していくのか、大いに期待が寄せられています。