ニューズウィーク日本版 SDGsアワード2024の発表
2024年4月1日号として発表された「SDGsアワード2024」において、日本の企業が持つサステナブルな取り組みが際立っています。授賞式は東京・麻布の東京アメリカンクラブで行われ、特に環境、社会、経済、脱炭素、地域課題分野の革新的な事例が評価されました。
受賞企業の概要
受賞企業は、86の異なる事例から選ばれ、各部門で独自のアプローチを持ち寄っています。このアワードは、SDGsに関する研究で知られる慶應義塾大学の蟹江憲史教授と、編集部の共同による厳正な審査を経ています。
最優秀賞受賞:沿線まるごと株式会社
最優秀賞には、沿線まるごと株式会社が選出されました。この企業は、過疎化が進む地域で観光体験を提供し、地域活性化に取り組んでいます。
具体的には、JR青梅線の無人駅をフロントに、改修した空き家を宿泊施設として展開。電動トゥクトゥクのレンタルなども行い、観光客に新たな体験を提供します。
学生部門賞:和光紙器株式会社
和光紙器は、防災グッズを開発し、高い環境意識を土台にした企業です。廃棄プラスチックを利用してリサイクル型包装資材「ポリエコレン」を開発し、担架や段ボール製トイレなど、災害時に役立つ製品を生み出しています。
環境部門賞:中日本カプセル株式会社
中日本カプセルは、ゼラチン製品の廃棄物をリサイクルし、産廃処分ゼロを達成しました。ゼラチン由来の肥料開発に加え、バイオマス発電の燃料としての活用など、非常に多角的な取り組みを展開しています。
脱炭素部門賞:パナソニック株式会社
パナソニックは「グリーン水素」を活用し、燃料電池の導入を進めています。再生可能エネルギーを使った水素生成を実現することで、工場の電力供給を100%再エネで賄うプロジェクトを進行中です。
社会部門賞:KGホールディングス株式会社
KGホールディングスは浄水技術を活用し、多くの開発途上国に安全な水を提供しています。浄水剤や簡易浄水設備を開発し、水の格差を解消することに力を入れています。
経済部門賞:生活クラブ事業連合
この連合は、持続可能な農業モデルを追求し、信州トマトジュースを生産。これにより、農業の安定化と消費者の安心を両立させる取り組みを続けています。
受賞作品の象徴:アップサイクルトロフィー
受賞者には、名古屋の企業が協力して制作した特別なトロフィーが授与されました。このトロフィーは、使用されなくなった工場の金型をアップサイクルしたもので、環境への配慮が感じられます。
まだまだ知られていない小さなSDGsの取り組みが、受賞企業の活動を通じて紹介されており、持続可能な未来を切り拓くヒントが詰まっています。これらの企業の努力は、単なるビジネスの枠を超えて、地球が直面するさまざまな問題を解決する鍵となることでしょう。
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