秋の読書週間に向けたブッククラブの傾向を徹底調査
オシロ株式会社が運営するオンラインコミュニティプラットフォーム「OSIRO」が、最近注目されている「ブッククラブ(読書会)」の実態を探るために実施した調査結果を発表しました。ここでは、読書を愛する方々に役立てていただける貴重なデータを共有します。
調査の背景と目的
最近、書店数が減少傾向にあり、多くの読者が本を手に入れる方法を模索しています。そのような中、ブッククラブが国内外で盛り上がりを見せており、個人や企業が主催する読書会が増加しています。参加者同士で本を通じてコミュニケーションを深める場として、ブッククラブがどのように進化しているのか、その傾向を明らかにしたいというのが今回の調査の目的です。
調査概要
この調査は、2024年9月22日から2025年9月23日までの1年間に開催された376件のブッククラブイベントを対象とし、17のコミュニティから収集したデータを基に行われました。調査を通じて、どのような課題本が選ばれ、どのような傾向があるのかを分析しました。
選書の傾向
1. 小説が最も多く選ばれる
調査の結果、ブッククラブの課題本として最も多く選ばれているのは「小説」で、全体の約36%を占めることが明らかになりました。次に、「哲学・思想」が約16%、続いて「ビジネス・実用書」が約15%となっています。このことから、感情や価値観を共有しやすいジャンルである小説や哲学が特に人気であることが確認されました。
2. 課題本の多様性と重複の少なさ
さらに興味深いことに、調査対象の約96%のブッククラブでは、課題本が重複していないことが分かりました。これは、各コミュニティのオーナーやメンバーの趣味やニーズに応じて、本が選ばれているためと考えられます。コミュニティごとの多様な選書が反映された結果であり、各イベントが独自の色を持っていることを示唆しています。
多くのコミュニティで選ばれている本
いくつかの書籍が複数のコミュニティで課題本に選ばれていることもありました。例えば、「遠い山なみの光」や「国宝」など、映画化が決定した原作本や、「生きる言葉」、「『好き』を言語化する技術」などのトレンドに乗った作品が顕著でした。また、夏目漱石の「こころ」や、ミヒャエル・エンデの「モモ」といった時代を超えた名作も広く愛されていることが伺えます。
調査から得た洞察
今回の調査によって、ブッククラブはただ本を読むだけではなく、参加者同士の関心や目的が明確に反映されていることが分かりました。感情や思考を共有しやすいジャンルが多く選ばれている一方で、ビジネス書や実用書も一定数存在し、さまざまな楽しみ方の可能性が広がります。これから読書会を始めたい方や、参加を予定している方にとって、自分に合ったスタイルや本を見つける良い機会となるでしょう。
まとめ
ブッククラブの課題本や形式は極めて多様であり、その中で各コミュニティの特色が光ります。これからの読書週間に向け、参加者の興味を引く選書を行うことで、より充実した読書体験へとつなげることができるでしょう。読書会のスタイルや実施方法については、さらなる情報をこちらの記事でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
オシロ株式会社は、今後も読書を通じたコミュニティを活性化し、クリエイターやファンがより深くつながる場を提供していく所存です。読書を愛する全ての人々にとって、この調査がきっかけとなり、新たな読書体験につながることを願っています。