書籍『組織の器』概要
株式会社日本能率協会マネジメントセンターが手掛ける新書『組織の器』は、2026年4月22日に全国の書店やネット書店で発売されます。著者は羽生琢哉氏で、彼は人事や組織論の専門家として広く知られています。この書籍は、組織がなぜ「正しい」取り組みを導入しても変わらないのかという問いに対する答えを探求しています。
1. 「器」を超えた組織論
本書は「わかり合えない」を克服し、共に向き合い続けることの重要性を強調しています。著者は、組織内で1on1や心理的安全性といった施策が導入されても、現場が疲弊してしまう原因は「制度を受け止める側の『器』が育っていない」ことにあると説明します。この考え方は、組織文化の根深い問題を突きつけています。
2. 組織の器を定義する
書籍の中で「器」という概念は、精神論ではなく、具体的な成長プロセスを示すものとして取り上げられています。「器」の定義は「現在の大きさ(Capacity)」と「変容可能性(Capability)」という二つの側面からなるとされています。感情や態度、自我、認知を4つの象限で解明し、成長過程をARCTサイクル(蓄積→認識→構想→変容)として体系化しています。
3. 実践的アプローチ
さらに、本書ではスキル面からのアプローチではなく、互いにどう向き合うかという“あり方”が重要であると主張します。傾聴、問答、対峙、協働の「4つの作法」が紹介され、これらを実践することで対人関係を深め、職場内でのリアルなストーリーをより良いものにする方法が提示されています。
4. システムのリデザイン
本書の中では、個人の器づくりを組織レベルにまで広げる視点から、人事思想や評価軸、コミュニケーション、共進化プロセスなど、システムの再設計の手法も提案されています。これにより、持続可能な組織変革のための道筋を示しています。
5. 終わりなき器づくり
「器に完成はない」という視点から、成長を続けることの重要性が説かれています。「大器晩成」の考えを基に、個々の器が響き合う社会への展望を描くことで、読者にとってもより広い視座を持つことが求められています。終わりのないプロセスに於いてこそ、互いの理解が深まり、新たな可能性が生まれるのです。
結び
読者は、個人の器を広げ、互いの「違い」を豊かさとして受け入れることで、想像を超えた組織の進化が実現できると著者は強調します。『組織の器』は、理論と実践の両面からの知識を提供し、新たな視点をもたらす一冊です。興味がある方は、ぜひ手に取ってみてください。