『文學界』2025年12月号の魅力に迫る
文学ファンの皆様、お待たせいたしました!11月7日、ついに『文學界2025年12月号』が発売されます。今回の号には、特に注目すべきコンテンツが盛りだくさんです。特に、久栖博季さんと奥野紗世子さんによる創作作品、三宅唱さん×柴崎友香さん、王谷晶さん×セメントTHINGさんの豪華対談、さらには筒井康隆さんのロングインタビューが掲載されている点が見逃せません。
創作作品の特集
特集として取り上げられているのは、久栖博季さんによる「貝殻航路」と奥野紗世子さんの「この人の知らない戦争」です。久栖さんの「貝殻航路」では、光を失った灯台と共に、父との思い出が描かれます。霧に包まれた釧路の街の描写は、非常に情感豊かで、読者に深い印象を残します。一方、奥野さんの「この人の知らない戦争」では、恋人が自分を短歌の中に描くことで生じる「収奪」というテーマが吐露され、表現に関する葛藤が浮き彫りになります。
映画対談に注目
誌面を彩る対談セクションでは、映画『旅と日々』について語る三宅唱さんと柴崎友香さんの対話が行われています。この作品はつげ義春の作品を映画化したもので、二人の思索が映画の本質に迫ります。また、王谷晶さんとセメントTHINGさんによる『ワン・バトル・アフター・アナザー』の対談もあり、現代の映像表現について深い洞察が展開されます。
特別インタビュー:筒井康隆
特に特筆すべきは、筒井康隆さんのロングインタビューです。『自伝』の刊行を記念して行われたこのインタビューでは、彼の65年にわたる文学の軌跡とその中での「笑い」と「文学」の融合について詳しく語られています。彼の言葉からは、文学だけでなく人相の作り手としての視点が感じられ、読み応え十分な内容となっています。
そのほかのコンテンツ
さらに、阿部あみさんによる優秀作や、橋本一径さんによる「写真修整史抄」、木石岳さんの書評、そして新連載など、多彩なコンテンツが掲載されています。これらの作品や論考は、文学だけでなく、映像やアートにも通じるものです。
発売詳細
『文學界2025年12月号』はA5判で、定価は1200円(税込)。11月7日から書店やオンラインで手に入れることが可能です。この号は、文学愛好家、映画ファンともに楽しめる内容となっており、ぜひ手に取ってみてください。
表紙デザインは下山健太郎さんによるもので、ビジュアルも非常に魅力的です。
文学というテーマが多様な視点から語られる『文學界』、次の号も今から待ちきれません!