新星作家・明里桜良が描くファンタジー小説の魅力とは

初小説で大賞受賞！明里桜良の独創的ファンタジー

昨年秋に行われた「日本ファンタジーノベル大賞2025」で、明里桜良の初めての小説『ひらりと天狗神棲まう里の物語』が見事に大賞を受賞しました。この作品は、森見登美彦、ヤマザキマリ、恩田陸という豪華な選考委員たちからも絶賛され、6月18日に発売予定です。

大賞受賞の背景

明里桜良は1985年に愛知県で生まれ、これまで小説を執筆した経験がなく、初めての挑戦での栄冠となりました。彼女がこの物語を執筆する過程では、「見えない力に書かされている」と感じたというパワフルなインスピレーションがあったと語っています。この言葉からは、彼女が抱いた創作の苦悩や喜びが伺えます。

この作品がどのように誕生したのか、彼女の思いを知ることができれば、より深く作品に触れることができるでしょう。初小説での栄光は、まさに才能の賜物です。

選考委員のコメント

選考を行った森見登美彦は「ファンタジーを書きながら摑んできた感覚を共有できた」とコメントし、ヤマザキマリは「作品の振り幅の広さと現実の中に潜む幻想性の豊かさに感銘を受けた」と述べています。さらに、恩田陸も、公務員と地霊というユニークな組み合わせを評価し、ヒロインの淡々としたキャラクターを称賛しています。

これらのコメントからも、この小説が多角的な魅力を持っていることが強調されており、単なるファンタジーを超えた深みがあることがわかります。

物語の内容

『ひらりと天狗神棲まう里の物語』に描かれるのは、平凡な公務員である主人公・ひらりの成長物語。彼女は母の実家に移り住むことになり、自身の家系が天狗に願掛けをする特別な役割を持っていることを知ります。物語はここからスタートし、彼女が不思議な生き物たち、例えば喋る穴熊や天狗、さらには神様と交流する中で、自身の役割を自覚していく姿が描かれます。

また、物語の中で突如として訪れる台風という試練が、ひらりにどのような選択を迫るのかも見どころの一つです。不安定な状況下で彼女がどのように成長していくのか、その描写に期待が寄せられます。

出版情報

この注目の作品は、2025年6月18日に株式会社新潮社から発売される予定です。四六判変型の造本で、価格は1,980円（税込）です。ISBNは978-4-10-356331-0で、詳細は新潮社の公式ウェブサイトにて確認することができます。

初の小説での大賞受賞という快挙を成し遂げた明里桜良。彼女の新たな物語の世界がどのように展開されるのか、私たち読者は期待を持って待ち望んでいます。