講談社絵本新人賞を受賞した『どんぐりず』
2024年度の第45回講談社絵本新人賞を受賞した絵本『どんぐりず』が、早くも重版決定となりました。発表から1週間での重版は、絵本界における大きなニュースとなっています。
この絵本は、秦直也さんによって描かれ、どんぐりたちが楽しいかけ声を挙げながら冒険する物語です。表紙に描かれたどんぐりたちは、「ほっ」「よいしょ」「ずこーっ」など、実に愛らしい表情を見せています。?
幼稚園での読み聞かせでは、子どもたちが声を出しながらどんぐりたちの動きを真似し、絵本の世界に没入している様子が見受けられました。実際、子どもたちが「どんぐりの気持ち」になって一緒に楽しむ姿が印象的でした。このような反応が、多くの書店での注文に繋がり、結果として販売初週で重版がかかるという快挙を達成しました。
『どんぐりず』の魅力
この絵本のストーリーは、5人の小さなどんぐりたちが木から落ちて着地するまでの冒険を描いています。まるで運動会のように、彼らは走り、転び、泳ぎ、飛び跳ねる姿が描写されており、読者はまるで自分がどんぐりになったかのような感覚を味わえます。ページをめくるたびに、愛くるしいどんぐりたちの動きに引き込まれ、ころころとページを飛び越えていくことでしょう。
視覚的にも楽しませてくれるこの絵本は、秦直也さんのユーモラスな鉛筆画が特徴です。インパクトのあるイラストが、物語に生き生きとした魅力を与えています。子どもたちにとって、どんぐりはとても親しみやすい存在であり、自然と感情移入してしまうことでしょう。
作者・秦直也さんの情熱
秦直也さんは1981年に兵庫県で生まれ、大阪芸術大学の建築学科を卒業後、2015年からイラストレーターとしてのキャリアをスタートさせました。それ以来、2017年からは動物をテーマにしたイラストをSNSで毎日アップするというライフワークを続けており、多くのファンに支持されています。
彼は何度も絵本に挑戦してきましたが、ようやく完成したのが『どんぐりず』です。この作品には自らの思いが込められています。5人のどんぐりの中で、一番のんびり屋なのは赤いハチマキをつけたどんぐりです。この赤どんぐりに自分を重ね合わせ、「ドジで目立たない私が一等賞を取れるなんて」と語り、今後も諦めずに挑戦していきたいという意気込みを表明しています。
結論
新たな絵本作家としてのキャリアがスタートした秦直也さん。彼の作品『どんぐりず』は、多くの子どもたちや親たちに笑顔を届けています。ぜひ、この絵本を手に取って、どんぐりたちの大冒険を楽しんでみてはいかがでしょうか。作者への応援も引き続き宜しくお願い致します!
秦直也の制作日記『どんぐりず』ができるまで