AI生字幕制作システム『J-TAC Pro』が新たに栄冠を手に
日本で開催される国際展示会「Inter BEE 2025」において、AI生字幕制作システム『J-TAC Pro』が新設された審査委員会賞を受賞しました。この受賞は、テレビ業界における革新的な技術が生み出した素晴らしい成果です。
INTER BEE AWARDとは
「INTER BEE AWARD」は、Inter BEEに出展される技術や製品、サービスなどの優れた展示案件を表彰するためのもので、今年で60回目を迎えます。このアワードは、メディア&エンターテインメント産業の活性化を推進し、その未来を切り拓く重要な役割を担っています。『J-TAC Pro』の受賞は、その技術力を証明するものとなりました。
AI生字幕制作システム『J-TAC Pro』の概要
『J-TAC Pro』は、生放送向けの字幕テキストを迅速かつ効率的に制作するために開発されたシステムです。設計には、認識端末、校正端末、そしてクラウド型音声認識エンジン「AmiVoice®Cloud Platform」を使用しており、これにより、ストレートニュースなどの特殊なケースでも高い認識精度を誇っています。例えば、事前に単語を登録することで、認識率は98%以上を達成しています。また、字幕制作のプロセスは以下のステップで行われます。
1.
放送音声を認識端末に入力:リアルタイムで音声が集められます。
2.
音声データをクラウドへ送信:クラウドから音声認識処理が行われ、テキストが生成されます。
3.
校正処理:出力されたテキストを手動または自動で校正し、必要に応じて修正が行われます。
4.
字幕の付与:校正済みテキストを字幕システムに送信し、放送中の番組に字幕が付与されます。
この工程を通じて、放送現場での生字幕制作が格段に効率化されています。
Inter BEE 2025での展示内容
Inter BEE 2025では、テレビ朝日クリエイトのブースにおいて、さらに進化した日本製クラウド型テロップシステム「mashup」と『J-TAC Pro』が紹介されます。これにより、アップデートされた機能を活用した放送の質が向上すると期待されています。また、リアルタイムで簡単にテロップを作成できるツール「LiveUI」なども登場し、より多様なニーズに応える準備が整っています。
メディア総合イベント「Inter BEE」とは
Inter BEEは、音・映像・通信に関わるプロが一堂会し、メディア&エンターテインメント分野の最前線でのイノベーションを提案する場です。今年は幕張メッセにて開催され、来場者は最新技術や製品を直接体験できます。入場は無料で、事前の来場者登録が必要なので、興味のある方はぜひ参加してください。会場では、テレビ朝日クリエイトが出展し、最新の技術を紹介します。
このように、AI技術と字幕制作の進化が私たちのメディア体験をどのように変えていくのか、今後の展開に大いに期待が高まります。