羽田空港清掃の職人、新津春子の挑戦
羽田空港は、その清潔さから世界中で称賛を浴びており、「9年連続世界一清潔な空港」として名を馳せています。この偉業を支える一人の女性、
新津春子さんの新著『清掃はおもてなし9年連続世界一の羽田空港の清掃を支える職人の働き方と考え方』が、2025年3月4日に発売されることが決定しました。この本では、彼女の激動の半生が描かれ、羽田空港を清掃する職人としての誇りや責任感が深く掘り下げられています。
新津春子の歩み
新津さんは1970年に中国の瀋陽で生まれました。17歳で日本に渡り、1995年に日本空港技術サービス(現:日本空港テクノ)の一員として働き始めました。彼女は最年少で全国ビルクリーニング技能競技会において1位となり、その手腕を発揮しています。指導者としての役割も果たしつつ、羽田空港ターミナルの清掃実技指導を担当し、同社唯一の「環境マイスター」として、空港全体の環境整備に寄与しています。
新津さんは、その実績からテレビ番組にも取り上げられ、多くの人々の注目を浴びることとなりました。彼女の存在は、清掃業界において新たな風を吹き込んでいます。
コロナ禍での試練
しかし、2020年にはコロナウイルスの影響で羽田空港も大きな打撃を受け、運営が停滞してしまいました。この厳しい状況下で、新津さんは何を思い、どのように行動したのでしょうか。本書では、彼女が経験した苦悩と、それを乗り越えるためにどのように考えたのかが詳細に描かれています。
本書の内容
本書は全200ページで、以下の章立てから成り立っています。
- - 第1章 中国で生まれ育って
- - 第2章 父の祖国、日本へ
- - 第3章 羽田空港で働きたい
- - 第4章 「日本一」を目指して
- - 第5章 世界一清潔な空港
- - 第6章 表舞台へ
- - 第7章 ハウスクリーニングをやりたい!
- - 第8章 空港が止まった
- - 終章 思う心
一つ一つの章で、新津さんの日々の取り組みや、彼女が抱える思い、そして清掃に対する姿勢が語られています。
清掃のプロフェッショナルとしての思い
新津さんは、ただ清掃を行うだけではなく「清掃はおもてなしである」と考えています。その思いが、彼女の清掃技術に対する態度や、指導者としての振る舞いに色濃く反映されています。彼女が歩んできた道のりは、同じ業界にいる人々にとって大きなインスピレーションを与えることでしょう。
新津春子さんの物語は、単なる職人の伝記ではありません。彼女の成長の過程や、社会における清掃の重要性について深く考察することができる貴重な一冊となっています。清掃業界の現状や未来を考えるきっかけにもなることでしょう。ぜひ、この機会に手に取って、その魅力に触れてみてください。
書籍情報
- - 著者: 新津春子
- - 発行日: 2025年3月4日(火)
- - 価格: 1,760円(税込)
- - 出版社: 株式会社日本能率協会マネジメントセンター
- - ISBN: 9784800593115
この本を通じて、清掃という仕事の奥深さや、そこで培われた技術が私たちに与える影響を再認識してみてはいかがでしょうか。