エンターテインメント産業において、技術は常に進化を続けています。その中で、韓国のエンターテック企業ビック(BIGC)がこのたび、K-エンタメ業界初のAIエージェント「BIGC AI+」を発表しました。今回の新ソリューションは、K-POPやその他のカルチャーコンテンツのファンとの新たなつながりを提供することを目的としています。
ビックは、アーティストと世界中のファンをつなぐ「オールインワン・デジタルベニュー」プラットフォームを通じて、チケット販売やライブストリーミング、ファンインタラクション機能などを統合的に提供しており、文化トレンドの拡大を背景にK-エンタメ業界での重要な役割を果たしています。特にここ数年で、ビックはCJ ENMやMBCなどとの提携を通じ、K-POPアーティストのグローバルプロジェクトを積極的に推進し、事業基盤を着実に拡大してきました。
「BIGC AI+」は、アーティストに対するビッグデータ分析やAIライブストリーミングなど、さまざまな機能を持つ革新的なAIエージェントです。特に注目されるのは、アーティストの声をリアルタイムに認識し、翻訳するAI Caption機能や、ファンとのやりとりにおいて不適切な表現を検知・校正するアーティストプロテクター機能です。これにより、ファンは多言語でのコミュニケーションと、より安全な環境でアーティストとのつながりを楽しむことが可能になります。
ビックのプラットフォームはすでに224の国と地域に展開しており、当初のサービス開始から2年で、累計会員数は120万人を超え、そのうち約80%が海外ユーザーです。このように、ビックは日本や中華圏、北米を中心にすると同時に、世界中のK-POPファンのニーズに応える体制を整えています。
また、ですので成果を高めるためには、AI技術の活用は不可欠であるとビックのCTO、キム・ジョンウ氏は強調しています。「AI技術は単なる自動化の手段ではない。アーティストとファンとの感情的なつながりを広げるためのものである」と語り、今回の「BIGC AI+」には企業がこの4年間で得てきたノウハウが結集されていると述べました。
さらにビックは今後、より多様なAI機能を展開することを計画しており、コンテンツのキュレーション機能やライブMC機能の追加を目指しています。これにより、K-エンタメ業界におけるグローバルリーダーシップをさらに強化し、次世代のファン体験を提供していく方針です。
「BIGC AI+」は、提携企業に対してSaaSやAPI形式で提供されるため、各社はこのAI技術を自社のサービスに統合することが可能です。ビックが自社開発したAI技術は、過去3年間で200万回以上のライブ配信セッションを通じて検証されており、次期展開では信頼性を持って、エンターテインメント業界全体を対象に本格提供が予定されています。
このように、ビックが手掛ける「BIGC AI+」は、未来のK-エンタメを支える革新技術として大きな期待を寄せられています。ファンゲームやファンプラットフォーム、グローバルコマースサービスとの連携も視野に入れ、Kコンテンツの新たな展開を推進していくことでしょう。ビックの今後が楽しみです。