ノーベル文学賞作家ハン・ガン初の絵本『かみなりせんにょと いなづませんにょ』が10月1日発売
韓国初のノーベル文学賞を受賞した作家、ハン・ガン氏の唯一の絵本『かみなりせんにょと いなづませんにょ』が、2025年10月1日(水)に発売されます。この作品は、児童書を専門とする株式会社小峰書店からリリースされ、全国の書店およびオンラインストアでも入手可能です。
物語は、雲を作る仕事に飽き飽きした二人の小さな仙女が、外の世界を探索する旅に出る心温まるストーリーです。ハン・ガン氏の作品を日本語に多く翻訳してきた斎藤真理子氏がこの絵本の翻訳を手がけ、イラストはチン・テラム氏が担当しています。
この絵本は、日常生活に疲れた二人の仙女が新しい冒険を求め、外の世界へ旅立つところから始まります。普段は空の国で雲を作りながら静かな生活を送っていた二人ですが、ある日「もっと面白い仕事がしたい」と願い、こっそりと密かに冒険の旅に出る計画を立てます。しかし、彼女たちの動きは大人の仙女に見つかり、元の場所に連れ戻されてしまいます。
このエピソードを通じて、子どもたちは勇気や友情、夢を追う重要性を学びます。おばあちゃん仙女が二人にかける言葉や、旅立ちの日に渡してくれた特別な箱の中身も物語の鍵となります。雷や稲妻を恐れる子どもたちにも安心感を与え、同時に新しい世界を見せてくれる内容です。
ハン・ガンのプロフィール
ハン・ガン氏は1970年生まれ。1993年に詩を発表し、翌年には小説活動を開始しました。『菜食主義者』や『ギリシャ語の時間』など、数々の著書は高い評価を受け、国際ブッカー賞を含む多くの文学賞を受賞。彼は、母親になることで子ども向けの物語に深い関心を持ち、本書を書いたと語っています。
チン・テラムと斎藤真理子の協力
イラストを担当するチン・テラム氏は1973年生まれ。東洋画を基に、多くの絵本のイラストを手がけてきました。斎藤真理子氏は、ハン・ガン作品を日本に紹介する翻訳家として広く知られています。彼女は『カステラ』で日本翻訳大賞を受賞したほか、多数の韓国文学を翻訳し、読者に感動を与えています。
K-BOOKフェスティバル2025
さらに、小峰書店は11月22日(土)と23日(日)に東京の出版クラブビルで開催される「K-BOOKフェスティバル2025」に出店します。韓国の本に情熱を燃やす人々に向け、このフェスティバルでは『かみなりせんにょと いなづませんにょ』の販売をはじめ、他の絵本やノベルティの配布も行われます。詳しい情報は小峰書店のウェブサイトで公開される予定です。
この機会を逃さず、ハン・ガン氏の素晴らしい物語と絵本の世界を体験してみてはいかがでしょうか?新しい冒険が待っています!