ARABAKI ROCK FEST.25で実施される初の生分解性プラスチック実証実験

音楽フェスにおける環境への新しい取り組み

2025年4月26日と27日の両日、宮城県で開催される「ARABAKI ROCK FEST.25」は、生分解性バイオマスプラスチック容器を用いた新しい挑戦を行うことが発表されました。このイベントでは、国内音楽フェスとして初となるスマートコンポスト®を用いた生ごみ処理の実証実験が実施され、環境への配慮がなされた運営が試みられます。

背景と目的

主催する株式会社高速は、使用済みプラスチックの資源循環を進めており、ARABAKI ROCK FEST.25においては、同社が提供する生分解性バイオマスプラスチック（PLA）容器を使用し、さらにその回収も行います。回収した容器の一部は株式会社komhamのスマートコンポスト®で堆肥化する試みがなされ、イベント会場で発生する生ごみとPLA容器を資源として循環させることを目指しています。これにより、カーボンニュートラルにとどまらず、持続可能なイベント運営への貢献が期待されます。

スマートコンポストの特徴

スマートコンポストは、太陽光で自動駆動する生ごみ処理機で、高速で生ごみを分解ができる微生物群「コムハム」を利用しています。この機器は、二酸化炭素排出量をほぼゼロに抑えることができる特徴を持ち、環境に優しい生ごみ処理方法として多くのイベントでの導入が進んでいます。

今回の実証実験では、生ごみだけでなく、PLA容器の分解も行われる点に注目です。PLAは微生物の働きによって最終的に水と二酸化炭素に分解される特性を持ち、環境への負担が少ない素材としても注目されています。しかし、実際の環境での分解には時間を要すことがあり、これを克服するための実用性が試されることになります。

イベント中の取り組み

ARABAKI ROCK FEST.25では、来場者向けにスマートコンポスト®体験コーナーも設けられ、廃棄物資源循環の重要性を参加者に伝える機会が提供されます。この取り組みを通じて、イベント会場内で完結する新たな廃棄物資源循環のモデルが構築され、環境負荷の少ない運営の実現を目指します。

支援企業とその役割

今回の実証実験は、株式会社高速、株式会社ジー・アイ・ピー、リスパック株式会社、株式会社komhamの4社によって支えられています。高速は、PLA容器の提供と回収を行い、ジー・アイ・ピーはイベントの企画・運営を担当します。また、リスパックはバイオマスプラスチックの製造を行い、komhamは生ごみの分解に特化したシステムを提供しています。

まとめ

ARABAKI ROCK FEST.25は、音楽と環境の融合を果たす場として注目されています。生分解性プラスチックの使用とスマートコンポストの実証実験は、サステナブルなイベント運営を実現するための重要なステップとなるでしょう。2025年の実施を通じて、音楽ファンだけでなく、広く一般市民への環境意識の啓発にも寄与することが期待されます。イベントを訪れる人々が製品や仕組みの意味を理解し、参加することで、新しいサステナビリティの形を形作ることができるのです。

詳細情報はARABAKI ROCK FEST.の公式サイトをご覧ください。 ARABAKI ROCK FEST.公式サイト