くどうれいんの新刊エッセイ集『もうしばらくは早歩き』
著名なエッセイスト、くどうれいんさんの最新エッセイ集『もうしばらくは早歩き』が、2025年11月27日(木)に新潮社から発表されることが決まりました。この作品では「移動」をテーマに、短歌や小説にとどまらず、幅広いジャンルで活躍してきた彼女の深い思索が詰め込まれています。
移動手段は多岐にわたり、新幹線、車、飛行機から、ローラースケート、台車やたらい舟、象に至るまで。こうしたバラエティ豊かな交通手段を経た先には、個性的な風景が広がります。例えば、教習所の教官との心温まるやり取りでは笑いが生まれ、自転車での学生時代の思い出にはふとした切なさがよみがえります。
書籍に収められたエッセイは、くどうれいんさん自身の心の旅とも言えるでしょう。移動を通じて彼女が感じた数々の出来事や思い出が色鮮やかに描かれています。そして、このエッセイ集は彼女が描く言葉の世界に、読者がまるで旅をしているかのような感覚を与えてくれることでしょう。
著者のコメントの中で、彼女は「背が低いのにやたらと歩くのが速い」と自身の特性を語り、日常に潜む移動の楽しさを心の内に感じ取った様子を伝えています。旅行に出たことのない彼女ですが、移動によって育まれた数々の経験が、人生を静かに前に進ませるのだと実感しています。
また、エッセイ集の魅力はそのユーモアにもあります。教習所での教官との交流や、移動の最中で出会った面白いエピソードが効果的に盛り込まれており、読み進めるたびに心温まる瞬間が待っています。さらに、移動の景色や起こった出来事に感情が呼び起こされることで、読者自身の思い出に触れる手助けをしてくれるのです。
買い求めやすい価格(予価1,980円)で、今作は四六判のソフトカバー形式。すでに発表されている彼女の過去のエッセイ集には多くのファンがいますが、新作への期待感はさらに高まっています。
【著者紹介】
くどうれいんさんは1994年に岩手県盛岡市で生まれ育ち、現在も住んでいます。これまでに『わたしを空腹にしないほうがいい』や『うたうおばけ』、『虎のたましい人魚の涙』など、多くのエッセイを執筆しており、ロングセラーとなっています。特に、短歌や小説、童話など多彩な作品を残していることから、彼女のフィールドは非常に広範囲に及びます。
今回の新刊『もうしばらくは早歩き』は、読者に新たな「移動」の体験を提供し、くどうれいんさんの魅力を再確認させてくれる一冊になるでしょう。移動の中で生まれる感情や思い出を一緒に旅しながら感じてみてはいかがでしょうか。発売日が待ち遠しい一作です。