辻邦生の生誕100年を迎えて、電子全集がついに配信開始!
今年2025年は、日本の著名な作家である辻邦生の生誕100周年という特別な年です。この節目にあたり、株式会社小学館が企画した「辻邦生電子全集」が、全20巻の壮大な形で誕生します。この全集では、辻邦生の様々な作品が新たに整備され、電子書籍として提供されることになります。
辻邦生の文学の全貌をめぐる旅
辻邦生の作品は、歴史や恋愛、思想といったテーマが巧みに組み合わされ、美しさと理想を追求した高貴な物語によって展開されます。今回の電子全集は、各巻が特定のテーマに基づいて編纂されており、初期から後期までの小説やエッセイ、評論が厳選されました。特に最初の13巻は小説中心、14巻以降はエッセイや日記など、より幅広い作品群が収められます。
監修者の紹介と学習院大学の協力
このプロジェクトの監修者にはフランス文学の専門家である中条省平氏が名を連ね、さらに辻邦生が長年教鞭をとっていた学習院大学の協力も受けています。学習院大学史料館が保有する多くの資料を基に、辻邦生の文学的な業績を未来へと伝えるための道筋を整えています。
電子全集の注目ポイント
辻邦生電子全集には、以下のような特徴があります:
- - 各巻の解説文は多彩な識者によるもの:趣味や専門分野によって、辻邦生を知る著名人やその時代を生きた識者たちが巻ごとに解説しています。
- - 豊富な関連資料の収録:特に学習院大学史料館メンバーによる解題文により、各作品の背景や理解が深まる内容が提供されます。
- - 初公開の貴重な資料:最終巻には旧制松本高校当時の日記が翻刻され、資料としての価値が高いです。
- - 充実した付録:生原稿や構想メモ、プライベート写真など、作品理解に役立つ貴重な資料も含まれています。
配信スケジュールと価格
辻邦生電子全集の配信は2025年9月26日から始まり、以降は毎月最終金曜日に順次配信される予定です。価格は1巻あたり3000円(税別)で、電子書籍専用端末、スマートフォン、タブレット、PCで楽しむことができます。主要な電子書店でも購入可能です。
配信予定リスト
- - 第1巻(2025年9月): 初期長篇小説『背教者ユリアヌス』など
- - 第2巻(2025年10月): 中期大長篇小説『春の戴冠』など
- - 第3巻(2025年11月): 後期長篇小説『嵯峨野明月記』や『西行花伝』など
このように、辻邦生の文学作品の数々が、電子の形式で手に入ることは、現代の読者にとってとても魅力的で価値のある経験となることでしょう。この機会にぜひ、辻邦生の世界に浸り、新たな文学の魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。