Nornisが魅せた、初のオーケストラライブ「Concerto di luce」の感動をレポート
2025年3月8日、埼玉県大宮ソニックシティで、VTuberグループ「にじさんじ」に所属する女性ボーカルユニットNornisが、記念すべき初のオーケストラライブ「Nornis Orchestra Live『Concerto di luce』」を開催しました。このイベントは、約40名のオーケストラと共演し、彼女たちの歌声と華麗なオーケストレーションが織り成す響きに、多くのファンが歓喜しました。
異なる魅力の融合
Nornisのメンバーである戌亥とこさんと町田ちまさんは、その歌唱力に強い定評があり、今回のオーケストラライブでも彼女たちの持ち味を活かしたパフォーマンスが繰り広げられました。このライブは、クラシック音楽とVTuber文化の新たな融合とも言えるもので、観客は彼女たちの声に酔いしれ、心打たれました。
会場の雰囲気は独特で、観客は晩冬らしいファッションで訪れ、待機中も期待感が漂っていました。午後7時になり、指揮者の栗田博文さんが登場し、Nornisの2人もステージに現れました。彼女たちが「Concerto di luce」と題された公演の幕が開く瞬間に、会場全体が期待との熱気で包まれました。
心を打つ楽曲の数々
公演の中で最初に披露されたのは「salvia」。この楽曲は、戌亥とこさんがエモーショナルなボーカルを響かせる一方、町田ちまさんの高音が絶妙にハーモニーを奏でました。続く「Transparent Blue」では、オーケストラの編成が生み出す音の広がりに、観客はまるで別世界にいるかのような感覚を味わいました。
ライブの中盤では、MCが行われ、戌亥さんが「本日はNornis初のオーケストラライブにお越しいただき、ありがとうございます!」と感謝の気持ちを伝えました。ところが、彼女の引き出しにはユーモアも含まれており、観客とのスムーズなやりとりが場の雰囲気を一層楽しくさせました。
また、特に印象的だったのは、町田さんがカバーした茅原実里の「みちしるべ」で、彼女の声の直線的な美しさが鮮やかに響き渡りました。さらに、戌亥さんがスキマスイッチの「ボクノート」を歌った際にも、柔らかな歌声が会場を包み込み、カバー曲でも独自の表現を失わない二人の実力に感嘆させられました。
休憩を挟んだ後半戦では、「Abyssal Zone」が怒涛のインストに変わり、ロックの要素が加わったかと思えば、次は「innocent flowers」でしっとりとしたサウンドに戻ります。こうしたコントラストこそがNornisの魅力の一つです。
未来へのメッセージ
ライブの終盤では、観客を一体にするサプライズも。新曲「優しい君へ」のMVが公開されるとの告知が行われ、Nornisの未来にさらなる期待を抱かせる瞬間が生まれました。最後に、戌亥さんが観客とともに大合唱し、感動のフィナーレを迎えました。
この素晴らしい夜は、ただのライブを越えた体験であり、アーティストとファンの絆が強まる瞬間でもありました。音楽がもたらす力を改めて感じさせられた1日となりました。観客たちは、その記憶を抱えながら、会場を後にしました。
公演は大成功を収め、音楽配信サービスでも配信が行われているので、参加できなかった方も追体験が可能です。次のパフォーマンスへの期待は高まるばかりです。