イギリスの歴史を見つめ直す一冊
イギリスにおける教育や文化は、多くの部分で隠された歴史があることをご存知でしょうか。このたび、株式会社飛鳥新社から新刊『盗まれた歴史 大英帝国は私たちの世界をどう作ったか』が日本に上陸し、注目を集めています。本書は、イギリスで大反響を呼んだ『STOLEN HISTORY』の邦訳版であり、移民二世である著者サトナム・サンゲラが、自身のルーツを探求する中で見出した様々な事実が描かれています。
著者が問いかける「なぜ自分はここにいるのか?」
サンゲラ氏は、教育を受ける中で自身のバックグラウンドを深く理解することに取り組み、私たちの身近にある商品や文化が実は大英帝国の影響を受けていることを明らかにしました。例えば、シャンプーやカレー、紅茶といった普段の生活にあふれるアイテムの背後には、歴史的に侵奪されたものが多く含まれています。これは、帝国の過去を探求する中で、我々が忘れてはいけない事実です。
日本の読者にもわかりやすい内容
本書は特に13歳以上の若者を対象としており、歴史、差別、そして権力の問題についてわかりやすく解説しています。近年の不安定な国際情勢、たとえばトランプ主義やロシアによるウクライナ侵略、中東の複雑な情勢を理解するための貴重な手助けとなることでしょう。
この書籍の目次には、イギリスの歴史についてのさまざまな視点が盛り込まれています。
1.
大英帝国は何だったのか?
2.
なぜ私たちはその歴史を知らないのか?
3.
博物館に展示される品々は本当に盗まれたものなのか?
4.
帝国は私たちの生活や地域をどのように形成してきたのか?
5.
なぜイギリスの家族は様々な地域から来ているのか?
6.
自分が直接関与していない歴史について考えることの意味
7.
私たちに何ができるのか?
君塚直隆教授の推薦
文化人類学者の君塚直隆教授は、本書を「帝国とは何かを再考するための素晴らしい道案内」と推薦します。彼の言葉通り、この本は今後の歴史教育や社会探求において重要な意義を持つでしょう。
書籍情報と発売日
『盗まれた歴史 大英帝国は私たちの世界をどう作ったか』は、サトナム・サンゲラ著、君塚直隆推薦、工藤博海訳で、税込価格1760円で発売されます。刊行日は2025年2月27日です。
著者について
サトナム・サンゲラは、1976年にウルヴァーハンプトンでパンジャブ系移民の両親に生まれ、英語を話せないまま教育を受けました。その後、ケンブリッジ大学を卒業し、数々の文学賞に選ばれる作家としての道を歩み始めました。彼の著作『Empireland』は、イギリス史を再考する上での重要な作品となり、この度の邦訳も期待されています。
感想・まとめ
本書は、単に歴史を読むだけでなく、我々がどのように現在に至るまでの影響を受けてきたのかを考えるきっかけを与えてくれる一冊です。現代に生きる私たちは、過去の歴史から何を学び、どう未来に活かすべきなのか、この本を通じて多くのヒントを得られることでしょう。