柚木麻子の『BUTTER』翻訳者による特別ワークショップ開催決定
2026年1月、イギリス版『BUTTER』の翻訳を手がけた人気翻訳家ポリー・バートンさんが日本を訪れ、日英翻訳ワークショップを開催します。このワークショップは、一般財団法人新潮文芸振興会の取り組みの一環として行われ、海外に日本文化の魅力を伝える重要なイベントとなります。
『BUTTER』とポリー・バートンさんの経歴
柚木麻子さんの『BUTTER』は、イギリス国内でベストセラーとなり、日本でも多くの読者の注目を集めています。ポリー・バートンさんはこの作品の英訳者であり、窪美澄さんの『ふがいない僕は空を見た』や津村記久子さんの『この世にたやすい仕事はない』など、多数の日本文学作品を英語に訳してきた実力派です。
日英翻訳ワークショップの詳細
このワークショップでは、直木賞受賞作『ともぐい』をテーマに、第1部ではその表現の豊かさについて話し合い、第2部では参加者との座談会を実施します。翻訳の実践を学びたい方なら誰でも参加可能で、定員は最大20名です。
- - 講師: ポリー・バートン(Polly Barton)
- - 日時: 2026年1月20日(火)13:00-17:00
- - 場所: 東京都新宿区株式会社新潮社
- - 参加費用: 無料(交通費や宿泊費は自己負担)
- - 応募締切: 2025年11月20日(木)
参加希望の方は、指定のフォームからお申し込みが可能です。参加者の方には事前に課題として、河﨑秋子さんの『ともぐい』の指定箇所を英訳していただく必要があります。これはおおよそ600語程度で、締切は2025年12月23日(火)です。
『BUTTER』の受賞歴
『BUTTER』は、全世界で累計120万部を突破した話題作で、38ヵ国での翻訳出版も決定しています。2024年2月には4th Estateからのイギリス版が刊行され、以下の3つの賞を受賞しました。
1.
Books Are My Bag Readers Awards 2024: Breakthrough Author 受賞
2.
Waterstones Book of the Year 2024: 珍しく翻訳小説として受賞、日本人初
3.
The British Book Awards 2025: Debut Fiction 部門受賞、日本人初の快挙
さらに、英国推理作家協会賞(ダガー賞)翻訳小説部門の最終候補作としても名を連ねています。
ポリー・バートンさんのプロフィール
ポリー・バートンさんは、英国在住の作家および翻訳家で、日本文学やノンフィクションを多く翻訳しています。彼女の翻訳には、柴崎友香の『春の庭』や金井美恵子の『軽いめまい』などが含まれています。また、エッセイや小説も執筆しており、2026年には新作の出版も予定されています。
新潮文芸振興会の役割
新潮文芸振興会は、日本文学および芸術の普及を目的とした団体で、国内外の文学賞の運営や日本文化を広めるための活動を行っています。翻訳家の育成や国際文化交流の推進に尽力しているこの団体の取り組みの一環として、今回のワークショップが実施されます。
この貴重な機会をお見逃しなく!