IEC 60068-2シリーズの邦訳版発行について
一般財団法人日本規格協会が、2026年1月15日に、国際規格IEC 60068-2シリーズの対訳版を発行しました。このシリーズは、電気・電子製品や部品に対する環境試験に関わるもので、製品がさまざまな環境ストレスにどれだけ耐えうるかを評価するための具体的な試験方法を定めています。
IEC 60068-2の概要
IEC 60068-2シリーズは、製品が輸送・保管・使用中にさらされる温度や湿度、振動、衝撃などの環境要因について、それに最適化された試験を行うための国際的な基準を提供しています。これにより、製品の信頼性や安全性を確保し、消費者に安心を提供することができます。
新たに発表された規格の詳細
今回発行された2つの主要な規格は以下の通りです。
- - IEC 60068-2-30 Ed. 4.0:2025 (b)
これは、電子部品が高温・高湿度の環境で温度変化を受ける際の適性を評価するための試験手順を詳述したものです。特に、表面に結露が生じる条件下での試験が行われます。
この規格は、サイクル試験として12時間の湿度にさらされた後に12時間の乾燥状態を交互に繰り返す方法が定義されています。
- - IEC 60068-2-78 Ed. 3.0:2025 (b)
こちらは電気・電子製品の高温高湿試験(定常試験)に関する国際基準です。この規格は、2012年からの改訂を経て2025年に発効されました。製品が高温・高湿度の環境にどのように耐えられるかを測定するための新たな基準となります。
Redline版の特徴
今回はRedline版も同時に発行され、改訂前と改訂後の変更点が明示されています。視覚的に理解しやすい形で変更点が色分けされており、規格の内容を効果的に把握することができます。これにより、既存の基準との比較が容易になるため、技術者や研究者にとって非常に役立つ資料となるでしょう。
環境試験の重要性
これらの環境試験は、製品の性能を保証し、企業や消費者の信頼を獲得するために重要です。製品が実際の使用環境でどのように機能するかを評価するためには、これまでの研究やデータに基づく適切な試験が必要不可欠です。実際の環境に即した試験によって、製品の寿命や性能を予測することが可能になります。
日本規格協会の役割
一般財団法人日本規格協会は、標準化を促進し、国際的な規格の導入や普及を図っている重要な機関です。1945年の設立以来、日本国内での規格作成や管理技術の普及活動を行ってきました。自己規制や品質管理の視点から、様々なセミナーや講座を提供し、企業の成長を支援しています。
今後も、日本規格協会は新たな規格の提案や、既存規格の改訂を通じて、日本の電気・電子産業の発展に寄与していくことでしょう。これらの新しい指針を活用し、企業は競争力を高めていけると期待されます。是非、この機会に新たな規格の内容を確認し、業務改善に役立ててはいかがでしょうか。