子どもたちが抱える「自分が嫌い病」とは
最近、思春期の子どもたちが抱える心理的問題が注目されています。その中でも特に「自分が嫌い病」という言葉が用いられるケースが増えてきました。この病は自己否定のループから抜け出せない状態を指し、成重竜一郎氏の著書『「自分が嫌い病」の子どもたち自己否定のループから抜け出すための心理的サポート』において詳しく解説されています。本書は2025年11月18日より全国の書店やオンラインストアで発売予定です。
思春期に見られる自己否定の兆候
思春期にある子どもたちの中には、抑うつや社交不安、不登校といった心理的な問題に悩まされている子が多くいます。特に目立つのが自己嫌悪です。彼らは「理想の自分」と「本当の自分」に大きなギャップを感じ、その結果「自分が嫌い」という感情を抱くようになります。
著者の成重氏は、本書でこの現象を「自分が嫌い病」と名付け、その背後にある思春期における心の発達や関連する精神医学的問題を明らかにしています。さらに、ここでの「自己」と「自我」のバランスの崩れが、いかにして子どもたちの心理状態を不安定にするかを詳しく説明しています。
書の内容と著者の意図
本書は5つの章で構成されています。第1章では「自分が嫌い病」の全体像を掴み、第2章では思春期における自己と自我の発達について深堀りします。第3章ではこの病に関連する精神的な障害について触れ、第4章では具体的な治療法を提案します。最後に第5章では新型コロナウイルス感染拡大がどう影響しているかを探ります。
成重氏は、児童精神科医としての経験を通じて、子どもたちの心理的な不安定さを理解し寄り添うことの重要性を強調しており、本書はそのための大きな手助けとなることでしょう。
児童精神科医としての成重竜一郎氏
成重氏は、日本医科大学付属病院で精神神経科の講師を務める児童精神科医です。彼は医学博士であり、精神保健指定医、さらに日本精神神経学会の精神科専門医・指導医など多くの資格を有し、2001年に日本医科大学医学部を卒業しました。彼の豊富な臨床経験は、本書を書くための大きな基盤となっています。
書誌情報
『「自分が嫌い病」の子どもたち自己否定のループから抜け出すための心理的サポート』は、定価1,600円(税別)で全国書店やオンライン書店で予約購入可能です。
また、同じ著者による『不登校に陥る子どもたち』も好評で、こちらも併せてチェックしてみてはいかがでしょうか。子どもたちが抱える問題の本質に迫り、彼らをサポートするための一助となることでしょう。