ウー・ウェンの新書が提案するシンプル料理の極意とは
新たに登場するウー・ウェンの書籍『最小限の材料でおいしく作る9のこつ』が、2025年4月23日に発売される。調味料は塩と油さえあれば十分という究極のシンプル料理を提案した本書は、長澤まさみさんも推薦することで話題に。
料理への新たなアプローチ
ウー・ウェンさんは「すっきりと気持ちよく生きていくためには、すっきりとしたきれいな味のごはんを食べることが大事」と語る。この理念を基に、調理過程で体への負担を軽減しつつ、満足感のある食事を実現する方法を伝授。家庭料理におけるシンプルさが、極上の味わいに繋がることを強調している。
素材の力を引き出す調味料
本書の特徴は、「塩と油だけでよい」という大胆な提案だ。ウー・ウェンさんは、日本の素材、特に野菜が以前より美味しくなっていることに気づいている。「旬の野菜をシンプルに蒸して食べると、その甘みや旨みに驚くはず」と強調し、素材本来の力を最大限に引き出せる料理法を教えてくれる。
具体的な調理のヒント「9つのこつ」
本書では、料理をより楽しむための「9つのこつ」が紹介されている。これらは日常の調理に役立つ具体的なアドバイスで、一つずつ見ていこう。
1.
旬の野菜はシンプルに: 春キャベツなど、旬の素材を蒸すことでその良さを引き出す。
2.
素材の水分を活かすスープ: 新玉ねぎやトマトを使い、だしを使わずに作るスープ。
3.
「ねぎ油」の便利さ: 長ねぎの香りを移した油が万能調味料に。
4.
麺・飯の工夫: 焼きそばやチャーハンでは、それぞれの主役となる素材の美味しさを引き出す調理法。
5.
シンプルな炒め物: 素材に合わせた火加減や切り方次第で味が変わる。
6.
肉料理は蒸す: 鶏肉や豚肉をしっとりと仕上げる調理法。
7.
隠し味に「黒酢」: 酸味だけでなく、コクを与える調味料としての利用。
8.
頼れる常備菜「肉みそ」: 薄切り肉を使った、作り置きしておける一品。
9.
「春餅」の手軽さ: 小麦粉とお湯だけで作れる薄い生地。
負担を軽減する料理の楽しみ
ウー・ウェンさんは、「料理名から考えない」「完璧を目指さない」「中火以下で調理する」といった考え方で、料理へのハードルを下げる提案も行っている。レシピに縛られず、素材に向き合うことで、自身の感覚を大切にした料理を楽しむことができると強調すると同時に、無理のない料理法を呼びかける。
著者ウー・ウェンのプロフィール
ウー・ウェンさんは、中国・北京で生まれ育ち、1990年に日本に移住。料理サロンを運営し、中国家庭料理を通じた食文化の伝承に努めている。これまでに数多くの著書を発表し、フードコラムニストとしても活躍。彼女の引き出す料理の魅力が詰まった本書、ぜひ手に取ってみてほしい。ウー・ウェンさんのレシピで、毎日の食卓が豊かになること間違いなしだ。