環境哲学を新たな視点で考える
株式会社以友社が2026年8月に新刊を発行することを発表しました。注目すべきは、環境哲学者ティモシー・モートンと世界的アーティストのビョーク(Björk)が往復書簡を交わした内容が収録されることです。この新たな試みは、単なる書籍の出版を超えて、アートと哲学の垣根を越えた対話を形成しています。新設された以友社は、創業55年を迎えた株式会社以文社から独立した新しい部門であり、これからさまざまな人文書や一般書籍を発行していく予定です。
環境哲学に迫る
新刊『増補新版複数性のエコロジー』は、篠原雅武とティモシー・モートンによる共著で、ビョークとの書簡が特別収録されています。この書籍は、2016年に刊行された『複数性のエコロジー』を基にしており、都市空間の「荒廃」をテーマにした篠原氏の試みが新たな視点で展開されています。
ティモシー・モートンの著作がまだ日本に紹介されていなかった頃から彼の思想を深く理解し、対話を重ねて書き上げた本書は、人と非人間の新しい関係性を模索しています。
増補新版の特徴
今回の増補新版では、旧版の特典として収録されていた「ティモシー・モートン・インタビュー2016」が含まれており、モートンの思想に対する深い洞察が得られます。さらに、この10年間の研究を通じて生まれた篠原氏の書き下ろし「人為と惑星」も掲載されており、エコロジカルなケアの重要性が新たに問われています。
唐澤太輔氏の新刊『粘菌哲学』も注目
以友社は、8月19日にも唐澤太輔氏の新作『粘菌哲学』を発売予定です。唐澤氏は南方熊楠の思想を研究している学者で、大学内での粘菌観察を通じて、新たな思考を深めています。この書籍では、動植物や生死を超えた存在としての粘菌に焦点をあて、熊楠の哲学が持つ現代的意味への考察がなされます。特に、カラー口絵には唐澤氏が撮影した粘菌の美しい写真が掲載され、観る者を魅了します。
今後の展開
高校・大学教科書での取扱も予定されているこれらの書籍は、以友社の公式HPやSNSで情報発信を行っていく予定です。
会社のロゴデザインは、伊東ぢゅん子氏によるもので、これから新しい時代の書籍を届ける象徴となります。問い合わせは、代表取締役の大野真氏まで。また、以友社のSNSもフォローすることで、最新情報をタイムリーに受け取ることができます。
こうした新刊は環境問題に対する意識を高め、アートと哲学が交わる新たなかたちを創出しています。ぜひ手に取って、その深い内容に触れてみてください。