返還映画コレクション
2025-05-15 16:38:51

戦前・戦中期日本映画を振り返る「返還映画コレクション(3)」開催決定

戦前・戦中期日本映画を振り返る「返還映画コレクション(3)」開催決定



国立映画アーカイブが2023年度の企画として、7月15日から「返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇」をスタートします。このシリーズは、過去にアメリカ議会図書館から返還された約1400本の日本映画の中から、戦前から戦中にかけての劇映画に焦点を当てています。

戦時体制下の映画歴史を再評価


本企画では、1937年から1944年にかけて製作された稀少な作品を中心に、29プログラムから成る31作品が上映されます。これらの作品は、映画検閲や映画国策によって製作されたもので、当時の特殊な政治状況や社会背景を映し出しています。例えば、1937年に映画界が臨戦体制に入った時期から、戦後にかけての実情が色濃く反映された映画を通じて、当時の人々がどのようなメッセージを受け取ったのかを探求する貴重な機会です。

埋もれた名作の発掘


この展示では、無声映画「紅蝙蝠 第一篇」(1931)や、日本初とも言われるゾンビ映画「怪奇 江戸川乱山」(1937)など、50年ぶりに上映される作品も数多く含まれています。これらの映画は、日本映画の黄金期に製作されながらも、長らく忘れ去られていた作品たちであり、復活の喜びがあります。特に、太平洋戦争末期の条件下で制作されたミュージカル作品「愉しき哉人生」(1944)など、巨匠たちが残した名作が再びスクリーンにかけられることは、映画ファンにとって垂涎の企画と言えるでしょう。

イベントと特別上映


また、上映とともに行われるイベントも見逃せません。サイレント映画の弁士による解説や、伴奏付の上映などが予定されており、来場者はより深く作品を楽しむことができます。特に、「紅蝙蝠 第一篇」の上映では、活動写真弁士の片岡一郎氏が解説し、無声映画楽士の宮澤やすみ氏が三味線演奏を行います。このような特別な体験は、映画の持つ魅力をさらに引き出すことでしょう。

まとめ


国立映画アーカイブで開催される「返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇」は、戦前・戦中期の映画を通じて、時代の記録を見つめ直す機会を提供します。映画ファンのみならず、歴史に興味のある方々にとっても有意義なプログラムです。ぜひ足を運び、歴史の一部を体感してください。

開催概要


  • - 企画名: 返還映画コレクション(3)――第二次・劇映画篇
  • - 会期: 2025年7月15日(火)-8月24日(日) ※月曜休館
  • - 会場: 国立映画アーカイブ長瀬記念ホール OZU[2階]
  • - 主催: 国立映画アーカイブ
  • - HP: 国立映画アーカイブ
  • - 問い合わせ: 050-5541-8600(ハローダイヤル)
  • - チケット詳細: 詳細はHPをご確認ください。


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