喜多方市で未来を担う子どもたちへ恩送りの実践が広がる

正義と感謝の心を育む

福島県喜多方市で、地域の子どもたちへ恩送りの精神を育てる取り組みが進行中です。この活動は、NPO法人チームふくしまが推進しており、今回はその象徴として書籍『“恩送り”が世界を変える！』が寄贈されることとなりました。その寄贈式が2025年10月3日に行われ、子どもたちの未来に向けての大きな一歩が記されました。

お互いさまの街ふくしま

この活動は、震災以降の「困った時はお互いさま」という精神から生まれました。チームふくしまが掲げる「お互いさまの街ふくしま」は、地域のつながりを強化し、支え合う文化を育むことを目指したさまざまなプロジェクトによって構成されています。寄贈された書籍も、故・吉成洋拍の志を受け継ぎ、恩送りの重要性を未来の世代に伝えるものです。

書籍の内容と意義

書籍『“恩送り”が世界を変える！』は、福島の「お互いさま」の文化の具体例を示しており、地域の小中学校に配布され、子どもたちに「恩を送る」ことの大切さを教える教材として活用されます。特に「お互いさまチケット」によって、見知らぬ誰かと優しさを交換し、地域全体が連帯感で満たされることが期待されています。

喜多方市立姥堂小学校の取り組み

特に注目すべきは、2024年に創立100周年を迎える喜多方市立姥堂小学校の取り組みです。児童たちは、総合学習を通じてSDGsを学び、「子どもにもできる社会貢献」を見出し、「恩送り」の活動に参加しています。彼らは、校内で独自に作ったハンバーガーを「お互いさまチケット」で購入し、一緒に温かいメッセージを交換することで、思いやりの連鎖を実体験しました。

未来を想う子どもたち

また、2025年には、姥堂小学校の6年生が「第11回ひまわり甲子園全国大会」にて、これまでの「恩送り」の実践を発表します。子どもたちは育てたひまわりの種を次の人へとつなげるし、地域の企業にも「お互いさまチケット」の導入を提案するなど、アクティブに活動を広めています。「小さな行動でも優しさは広がる」という気づきは、彼らにとって貴重な学びとなっています。