オーダースーツ市場を変える女性の声
株式会社光文社が運営する雑誌『CLASSY.』、『VERY』、『STORY』の3誌が共同で、30〜50代の女性1643名を対象に「オーダースーツ」に関する大規模なアンケートを実施しました。その結果、現在のオーダースーツ市場にはまだまだ伸びしろがあることが判明しました。
オーダースーツ、購入経験はわずか14〜16%
調査によると、オーダースーツを購入したことがある女性は全体の14〜16%に留まっており、これは決して高い数字ではありません。多くの女性がオーダースーツに対して抱いているネガティブなイメージが影響しているようです。特に、『CLASSY.』『VERY』『STORY』の全誌で約80%の女性が「オーダーメイドは価格が高そう」と感じていることが明らかになりました。
さらに、オーダースーツの受け取りに時間がかかるとの考えも広がっており、このような情報不足が購入意欲を低下させている原因となっています。また、「どこで買えばよいか分からない」という声も約30%に上り、オーダースーツの購入が難しいと感じる女性が多いことも浮かび上がりました。このような状況を考えると、オーダースーツの認知度を向上させる必要があると言えるでしょう。
女性が求めるオーダースーツの条件
オーダースーツ購入時に重視されるポイントは、何といっても「サイズやフィット感の正確さ」です。特に『CLASSY.』の83.4%、『VERY』の82.2%、『STORY』の73.4%が、この点を挙げています。これまでにオーダースーツを購入した経験がある女性に尋ねたところ、最も多くの回答者が「自分のサイズに合ったものが欲しい」と答えており、その重要性が伺えます。年齢を問わず、多くの女性が体型に不安を抱える中、自分にぴったりのサイズを求めるのは自然なことです。
フォーマルなシーンでの必要性
アンケートの結果、スーツはビジネスや儀式など、特別な日のために必要だという意識が強いことも分かりました。オーダースーツを購入する際の目的として、52〜71%の人がビジネス目的を挙げ、卒入園や昇進、子供の受験といった人生の節目で必要だと考える人も40〜51%に達します。特に、ママ層では式典のためにスーツを新調することが多いようです。
女性向けオーダースーツの認知不足
オーダースーツ市場は女性向けのラインナップが豊富にもかかわらず、認知度は不足しています。「オーダースーツ=男性用」とのイメージが根強く、オーダー未経験の女性が多い現実があるのです。特に、育児や仕事でライフステージが変わるタイミングで、きちんとした服に頼りたくなる女性が多いのも事実。自身に合ったフィット感を手に入れられるオーダースーツは、まさに女性にとって必要不可欠なアイテムとなるはずです。
光文社の調査が示す未来の可能性
光文社のブランドビジネス部が行った今回の調査では、定性的な読者調査と定量的なアンケート調査を通じて、様々な意見が集まりました。その中で浮かび上がったのは、女性たちがオーダースーツに求める条件や、実際の購入意欲とのギャップです。これを踏まえると、オーダースーツ市場は、大きな成長が期待できる分野なのではないかと考えられます。今後、女性向けオーダースーツの認知を高め、多くの女性がその利点を享受できるようになることが重要でしょう。これこそが、光文社として目指すべき方向性であるといえます。