建設工事の下請取引実態調査結果について
令和8年3月31日、国土交通省と中小企業庁は、建設業界における下請取引の適正化を図る目的で実施した「令和7年度下請取引等実態調査」の結果を発表しました。この調査は、毎年行われており、建設工事に関する取引の実態を把握するために重要なものです。
調査の概要
今回の調査では、約30,000業者を対象に郵送による書面調査を実施しました。具体的な調査期間は令和7年7月7日から9月3日までの約2ヶ月でした。調査の主な内容は、元請負人と下請負人の取引における実態、見積もりに関連する法定福利費や労務費、ならびに工期の設定状況などに焦点があてられています。
調査の結果、19,964業者から回答を得ることができ、その回収率は66.5%に達しました。
調査結果のポイント
主な調査結果として、下請負人と元請負人の取引に関する以下のような状況が分かりました。
- - 元請負人による見積に必要な項目の提示について、実に79.1%の元請負人が「必要な項目を全て記載しているとは言えない」と回答した一方で、17.9%の業者が「必要な項目を全て記載している」と答えました。
- - 下請負人の71.3%が、労務費の内訳を明示した見積書を「交付している」または「おおむね交付している」と回答。
- - 労務費を含む見積金額について、下請負人の75.6%が「全額が支払われる契約」と回答しました。
このような結果から、依然として取引における適正さに課題があることが浮き彫りになりました。
今後の対応
調査結果を受けて、国土交通省は不適正な取引に該当する企業については指導票を発行し、是正に向けた措置を促しています。具体的には、指導対象となった17,207業者には、速やかに是正措置を講じるように求める方針を示しています。
また、今後必要に応じて許可行政庁による立入検査も実施することで、建設工事における下請取引の適正化を更に推進していく考えです。
この調査結果は、業界の健全化を図る上で非常に重要であり、今後どのように取り組みが進められていくのか、注目が集まります。
詳しい情報については、国土交通省の公式ウェブサイトで公開されていますので、興味がある方はそちらもぜひチェックしてください。